長野善光寺の見どころは国宝「本堂」「絶対秘仏」と街並み歩き

日本を旅する

こんにちは、カービーです。

皆さんは日本最古の仏像がどこにあるかご存知ですか?

しかもそれは絶対秘仏で、住職でさえも見ることができないミステリアスなもの。

それが「遠くとも一度は詣(まい)れ善光寺」と古より言い伝えられる長野の善光寺にあります。

善光寺は仏教の宗派が分かれる前に出来た「無宗派の庶民の寺」。

神秘性と深い歴史が魅力で、寺を取り囲む街並みも素敵なところです。

見どころいっぱいの善光寺をレポートします。

由緒正しき歴史ある善光寺

善光寺は長野県長野市の街中にある仏教寺院。

創建年は644年と大変古く(仏教の宗派が生まれる前)、どの宗派にも属さず多くの人から信仰を得ています。

立地は絶好の場所

正面の仁王門から奥に向かって緩やかに登っていく勾配地に建物がゆったりと配置されていて、上から下っていくとお寺全体の様子がよくわかります。

このゆったり感は京都のお寺とも違うし、これだけ大きな寺が街の中心にある点も特異な感じ(永平寺の様な街から離れたところを想像していました)で、「なかなか良い場所を見つけたもんだな!」という感じがします。

三門
仁王門
忠霊殿
経蔵

善光寺にある伝説「牛に引かれて善光寺参り」

善光寺と言えば、ことわざにもなっている「牛に引かれて善光寺参り」という有名なフレーズ。

そのストーリーは;

不信心なおばあさんが川で布を洗っていると、一頭の牛が現れ角に布を引っかけて走り出す。その牛を追いかけて、おばあさんがたどり着いたのが善光寺。

日が暮れお堂に入ると、光明に照らされた牛のよだれが「牛とのみ思いすごすな 仏の道に汝を導く己の心を」と読めた。
そしておばあさんはすっかり信心深い人間に生まれ変わった。
という話。

おばあさんは牛が仏様の化身と知り、ますます善光寺への信仰を深め、めでたく極楽往生をとげた。

この仏様が小諸の布引観音といわれています。
※善光寺の前に布引観音にも寄った時の記事はこちら☟

断崖絶壁に建つ布引観音の観音堂は「牛にひかれて善光寺参り」伝説の舞台
こんにちは、カービーです。断崖絶壁に建てられた建物って、なにか強烈に心惹かれるものがありますよね?長野県小諸市にある布引観音の観音堂もその一つ。「どうしてわざわざこんな大変なところに作ったんだろう?」という思いと絶...

この伝説から、善光寺には牛をモチーフにしたものが多く見られます。

「牛に引かれて善光寺参り」こんな牛が境内にいくつか見られます
善光寺の「善」の字は牛の顔を模しています。たしかに牛だ!

善光寺本堂は国宝指定の木造文化財として東日本最大の建造物

ご本尊が置かれている現在の本堂(何度か火災で焼失)は宝永四年(1707年)の再建。

江戸時代中期を代表する仏教建築で、昭和28年(1953年)に国宝に指定されています。

高さ約29m、間口約24m、奥行約54mの東日本最大級の国宝木造建築で、煩悩の数と言われる百八本の柱で造られています。

とても厚みのある桧皮葺(ひわだぶき)の屋根は優雅で美しく、どっしりと座りの良い姿が堂々として、落ち着きと威厳を醸し出しています。
 ※桧皮葺:ひのきの樹皮を用いて屋根を葺いている

国宝の本堂

本堂に入るとすぐ目に入るのが「びんずる尊者様」。
 ※びんずるは釈迦の弟子のひとり

「身体の悪い所と同じ場所を撫でると、撫でた人の身体を癒す」と言われていて、私もついつい欲張って「びんずる尊者様」の全身を撫でさせてもらいました。

 300年以上多くの人に撫でられ続け、顔の表情も摩耗でほぼ消えてしまっていて、あちこちがツルツル。

ツルツルになるほどの働き者の「びんずる尊者様」の長年のご苦労に頭が下がる思いがします。

びんずる尊者様 顔がほぼわかりません

https://www.binzuru-ichi.com/history/binzuru-sama.html

善光寺本尊「一光三尊阿弥陀如来」は日本最古の仏像で絶対秘仏

善光寺の本尊は日本最古と伝わる「一光三尊阿弥陀如来」。

伝えによると天竺(インド)から朝鮮半島を経て日本に渡ったとされる丈一尺五寸(約45.5cm)の像で、本堂の「瑠璃壇」厨子内に安置されています。

誰も見ることのできない如来像

絶対秘仏で、その姿は善光寺の住職ですら目にすることはできないそうです!

そう聞くととても神秘的で、いろいろと想像が巡りますよね?

誰も見ることが出来ないということは、その如来像がどうなっているのかも分からない(ホントにあるのかもわからない?)などと部外者は心配してしまいます。

いずれにしても、なんともミステリアスなものです。

前立本尊御開帳

絶対秘仏は誰も目にすることが出来ないもの。

しかし7年に一度の御開帳の時には「前立本尊」という、絶対秘仏の本尊の分身(まったく同じ姿だと言われています)が公開されます。

実は今年がその年にあたり、4月3日~6月29日の期間に限って公開され、多くの参拝者で賑わっていたそうです。

この事を知ったのは御開帳も終わった後、夏の終わりに善光寺を訪れた時で、もう少し早く気付けばと折角のチャンスを逃して少々悔やんだしだいです。

本尊の分身「前立本尊」

善光寺周辺の商店街の街歩きも魅力的

善光寺仲見世通り

正面から仁王門をくぐると仲見世通り。

境内入り口から山門下まで、7777枚あるといわれる石畳が敷かれています。

土産物店、仏具店、飲食店などが軒を連ねている典型的な仲見世通りです。

信州名物のそば、そばまんじゅう、おやき、七味のお店が多く人気の様です。

仲見世通り

善光寺表参道商店街

長野駅から善光寺入口までの約1.8キロメートルの長野市中央通りと、善光寺門前の地域を含めた商店街です。

仲見世通りから仁王門を出てすぐにあるのが大門上商店街で、このあたりは長野市でも最も古い街の一つだそう。

広い車道を挟んでゆったりと歩道や並木、外灯、花壇、モニュメントなどが配置してあって、とってもきれい(新しい)でおしゃれな感じ。

善光寺には軽井沢に寄ってから来たのですが、旧軽の商店街をよりゆったりと新しくした感じで、軽井沢とはまた違った雰囲気のとても素敵なところでした。

雰囲気のある表参道商店街
綺麗に飾られた花もあちこちに
石灯籠も雰囲気を作る
バスの色合いもレトロに感じます
芝居小屋もありました

善光寺まとめ

長野の広々とした絶好の土地に建てられた善光寺。

国宝の本堂や絶対秘仏の「一光三尊阿弥陀如来」など、長い歴史だけでなくミステリアスな雰囲気も纏って人々を引き付けます。

お寺を取り巻く仲見世や商店街も楽しい街歩きができる魅力いっぱいのところ。

「遠くとも一度は詣(まい)れ善光寺」と言われ、大人気の観光地となった理由が良くわかりました。

皆さんも是非、善光寺に一度は詣ってみてください!

善光寺 住所:長野県長野市大字長野元善町491

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