磐田市の蕎麦切りヤルダは珍百景?元郵便局舎にある自家製粉十割蕎麦屋

浜松のグルメ情報

こんにちは、カービーです。

浜松にも美味しいお蕎麦屋さんはたくさんありますが、昨年11月に磐田市の浜松市との境に興味深いお店がオープンしました。

その名は「蕎麦切りヤルダ」

変わっているのは名前だけではありません。

店舗は登録有形文化財の旧・掛塚郵便局の局舎をそのまま使っていて、蕎麦は奇をてらわない自家製粉十割蕎麦の超本格派!

珍百景(?)の蕎麦屋、知れば知るほど行ってみたくなる蕎麦切りヤルダについてご紹介します。

蕎麦切りヤルダは登録有形文化財の旧・掛塚郵便局が店舗

浜松から天竜川を掛塚橋で渡り、磐田市に入ってすぐに蕎麦切りヤルダはあります。

堂々とした石造風の佇まい

蕎麦切りヤルダは昭和10年(1935年)築の旧・掛塚郵便局の局舎をそのまま使ったお店。

木造平屋二階建て、正面はモルタル塗りで石造風に仕上げてあります。

石柱を表現した建物正面の最上部には鉢巻状にコーニス(装飾)が施され、
その下中央には見事な形の郵便マーク(〒)のレリーフが誇らしく鎮座し、
いやはやこれはカッコイイ!

文化庁の「登録有形文化財」を示すプレートも掛けられていて、全く蕎麦屋らしく見えない。

ただものではない佇まいを見せています。

中央上部の〒マークのエンブレムがカッコいい!
郵便局感を前面に
登録有形文化財のプレート

レトロ感あふれる店内

店内に入ると横に細長い旧・郵便局の受付エリアがあり、お客さんの順番待ちの場所になっています。

旧・郵便局の受付エリアで着席順を待つ、右側ガラス戸の奥が食堂エリア

正面のガラス戸(旧・郵便局のカウンター)を左奥の戸を抜けて回り込むと、全部で16席(テーブル席8席、カウンター席8席)ある食堂エリアが広がっています。

店内のテーブル席

昔の郵便局からそのまま引き継いだ天井や壁、ガラス戸が残り、調度品が配置され、歴史を感じる雰囲気タップリな空間。

私たちはガラス戸前のカウンター席に座りましたが、昔ここで郵便局員が座ってお客さんに対応していたことを想像すると何か不思議な感じ。

郵便局の窓口だった場所がカウンター席、今回はここに着席

店名のヤルダは遠州弁?

蕎麦屋にしては変わった店名の「ヤルダ」。

我々夫婦が想起したのは、遠州弁で「やってみる」「やろう」といった意味の「やるだ」。

そこで店員の方に名前の由来を聞いてみると、店主の父親の友人(チェコ人)のニックネームだという想定外の答え。

実は会話した店員の方も店名は遠州弁からだと思っていたそうで、たぶんここを訪れる地元客はみんな遠州弁だと勘違いしているのでは?

蕎麦切りヤルダは全て自家製粉十割蕎麦

ヤルダで提供されるのは挽きたての自家製粉十割蕎麦。

入り口を入ると今日提供される3種の蕎麦の産地表示が掲げられている。

その下にはそれぞれの蕎麦の実、それを挽いた蕎麦粉のサンプルが透明瓶に入って鎮座。

それぞれの蕎麦産地表示の下に蕎麦の実(右)、蕎麦粉(左)が対で3セット並べてある

冷たい蕎麦、温かい蕎麦ともメニューにはありますが、十割蕎麦の美味しさを味わってもらうために、店主は冷たい蕎麦を薦めています。
(勿論、温かい蕎麦を注文しても問題はなし)

蕎麦切りヤルダの絹挽き、玄挽き、粗挽き

今日の蕎麦は細打ち

最近は細打ちの割合が多い(日によって異なる)そうですが、玄挽きや粗挽きは細打ちとは言っても太目で存在感たっぷりです。

おすすめの蕎麦の食べ方は、まずは塩で食べる、その後に蕎麦つゆで食べること。

おすすめはまず塩で!

絹挽き

殻をむいた実を細かく挽いたのどごしがいい細目の蕎麦。

十割蕎麦にありがちなボソボソした感じがなくつるつるで、つなぎ無しで良くここまでになるかと正直驚き。
(言われなければ十割蕎麦とわからない?)

塩を少しつけて食べると、噛むごとに蕎麦の香りが広がります。
(蕎麦つゆでも食べたが塩の方がおいしいと感じた)

今回の私の一番のお気に入りです!

絹挽きは十割蕎麦と思えぬ滑らかさ

玄挽き

いわゆる田舎蕎麦。

殻ごと挽いた野性味のあるやや色黒で太めの蕎麦で十割蕎麦らしい重厚感を感じます。

麺に蕎麦殻の粉末も交じり、蕎麦の香ばしさ、こくも感じて、これもおいしい。

やはり塩が合う。

色黒、太目の玄挽き

粗挽き 

殻をむいた実を粗く挽いたモチモチ感のあるやや太めの蕎麦
(太さ、長さは玄挽きと同様)

これには水塩(塩水のつゆ)がつき、これにつけて食べてみる。

通はこの水塩で堪能するんだろうが、私にはシンプルに塩の方がおいしく感じる。

こちらも十割蕎麦の蕎麦感をしっかり味わえる蕎麦。

粗挽き
粗挽きには蕎麦つゆ(左)とは別に水塩(右)がつく

蕎麦切りヤルダのオススメは2色もりと天ぷら盛り

メニューの中では2種類の蕎麦を組み合わせた2食もりが人気。

昼のメニュー

我々夫婦はA(絹+玄挽き)、B(絹+粗挽き)セットを注文し、シェアをしながら3種の蕎麦を全て味わうことができました。

加えて人気の天ぷら盛りも注文、エビ2尾と4種の野菜がカラッと揚がっておいしくいただく。

天ぷらもり(うっかりエビを1本食べた後です💦)

量的にも丁度いい感じで、他のお客さんも2色もりと天ぷらの組み合わせを注文している方がかなり多い様子。

最後に出てくる蕎麦湯は濃厚・どろどろの私の好きなタイプで、栄養価タップリな感じでお腹がいっぱいになりました。

週末の蕎麦切りヤルダへは早めに着くことをオススメ

私たちがヤルダに行ったのが土曜日の昼、11時半の開店の15分前。
(昼時間はヤルダは予約を受け付けていない

着くとお店の方が駐車場を案内してくれ、開店少し前には店内(順番待ちエリア)に入れてくれて、蕎麦の種類などについて説明をしてくれます。

開店時には店内はすぐに埋まり、待ちのお客さんがたくさんいて開店時間過ぎにいらしたお客さんは30分~1時間は待たれたのでは?

週末は開店時間前にお店に到着されることをオススメします。

蕎麦切りヤルダ基本情報

住所: 静岡県磐田市白羽29-2
電話番号: 0538-74-2875
定休日:   毎週火曜日、第1・3水曜日
営業時間: 11:30~14:00(ラストオーダー13:30)
     夜は金・土・日のみ営業 18:00~21:00(ラストオーダー20:30)
*昼の予約不可、夜の予約はOK
駐車場   2ヶ所、各4台

天竜川のすぐ東側、磐田市掛塚にヤルダがある
名刺にも〒マーク
駐車場は2か所

まとめ

美味しい十割蕎麦と登録有形文化財の組み合わせの蕎麦切りヤルダ。

身近でグルメと文化財訪問を一緒に楽しめる、ちょっと変わった蕎麦屋。

実力は十分で、挽きたての3種の自家製粉十割蕎麦はそれぞれ香り高く、個性があり、もちもちの蕎麦の味を堪能することができます。

一度は覗いてみたい蕎麦切りヤルダ!

夜には各種のお酒が提供され、それに合う酒の肴も用意されているので、次回は夜メニューにも挑戦してみたいと思います。

夜のメニューには美味しいお酒もたくさん 銘酒磯自慢もあり

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