岐阜県多治見市の日帰り観光。
陶器を目当てに行ったけれど多治見市は陶器だけではありませんでした。
陶器店やミュージアムに加えて、国宝のある寺、修道院、蔵の並ぶ古い町並み、そして女性に人気の有名スイーツ店。
一日かけて回るには丁度良い、観光を楽しめる穴場です。
多治見市は陶磁器で日本一のシェア
岐阜県の東濃地方(愛知県に接する)にあって美濃焼の集散地。
美濃焼は陶磁器関連商品では日本一のシェアを維持し続けている。
人口は岐阜県で4番目(10万人少々)。
2007年8月には日本国内の最高気温記録(当時)となる40.9℃を日本で最初に観測、2006年には37℃以上を記録した日数が日本で最多ということもあり、「日本一暑い町」としてPR活動を行っています。
私たちが訪れた5月末の日曜日も34.9度とあわや猛暑日で、キャッチフレーズに恥じぬ暑さでした。
多治見市美濃焼ミュージアムで陶器の歴史を学ぶ
今回の目的は陶器を巡る観光。
スタート地点としてはまずはミュージアム、ここで美濃焼を知ることから始める。
青々とした竹が茂る落ち着いた感じの中庭を中心に、回廊に沿って5つの展示室がある。
美濃焼千三百年の歴史(平安~鎌倉時代の窯の跡の展示など)や、人間国宝(多くいらっしゃるのにびっくり)をはじめ美濃焼の著名な陶芸作家の作品が並ぶ。
ここで代々続く西浦家(かつて東洋一の製陶工場と呼ばれたそう)、そこで当主として受け継がれる名前「西浦圓治」とその功績を知ることができる(この名前が町のいたるところで出てくる)。
いろいろな作品を見ると、一口に美濃焼とまとめて呼べない幅の広さに驚く。
古典的なものからモダンなものまで、色の幅、質感の違い、造形の違い、それぞれに趣があってそれぞれ素晴らしい。
桃山時代の瀬戸黒、黄瀬戸、志野、織部など(これらも全て美濃焼の中の種類)の陶片を手に取ったり、陶芸作家の茶碗で抹茶をいただくことも出来る。
住所 多治見市東町1-9-27
時間 9:00~17:00(入館は16:30まで)
定休日 月曜日(月曜日が休日の場合は翌日)
料金: 一般 320円 大学生210円 高校生以下無料
電話 0572-23-1191
多治見市本町オリベストリートは旧くて新しいショッピング街
蔵や古い建物が残る、陶器の町 多治見のレトロなショッピング街。
岐阜出身の戦国武将で、茶人でもあった古田織部の自由で斬新な発想を、現代の町づくりに取り入れようと作られた「オリベストリート」。
このエリアは明治~昭和初期まで、美濃焼の陶磁器問屋が軒を並べ、多治見の商業の中心部として栄えたそう。
当時の面影を残す蔵や古い商家を、美濃焼ショップやギャラリーに改装したお店が並ぶ。また古美術商(骨董屋)もけっこうあって、骨董好きとしては楽しい。
この通りの目玉である「陶都創造館」をはじめ、伝統品から普段使いまで、様々な美濃焼を楽しむことができる。
陶都創造館で陶芸家の説明を聞きながら一品ものを選べる
美濃焼ショップからギャラリーまでが集まった複合ショップ。
本町オリベストリートの中心にあり、1階は伝統的な美濃焼、若手陶芸作家の手づくり作品、和食器、洋食器、小物(タイルなど)まで様々な焼き物が売られている。
おすすめは3階のギャラリー。新鋭作家から重鎮までの一点もの作品が並ぶ。
特に若手の作品には新しい発想の造形、処理の仕方があって面白い。
またこのギャラリーでは実際に自分で陶器を焼いている若い作家が対応してくれる。
この日対応してくれたのも20代前半の若者陶芸家たち。
彼らが交代でギャラリーに立っているので、どんな難しい質問にもプロとして答えてくれ、私もちょっと変わった作品を一点購入する。
また上絵付け体験工房も併設され、子どもでも気軽に食器に絵付けが出来るそう。
住所 多治見市本町5-9-1
時間 10:00~18:00(一部店舗は~17:30)
定休日 1Fは無休 2F・3Fは水曜定休
電話 0572-26-8509(うつわや 多治見)
虎渓山永保寺には国宝2つ
鎌倉時代(1313年)に開創された、小高い虎渓山に佇む禅寺。
正式名称は臨済宗南禅寺派 虎渓山永保寺。
「虎渓」の名前の由来は、夢窓疎石がこの地を訪れた際、中国 蘆山の虎渓の風景(現在は世界遺産)に似ていたことに由来。
鎌倉末期に建てられた「観音堂」と「開山堂」は国宝に指定され、池泉回遊式庭園は国の名勝に指定。
陶器を目的に訪れた人口10万人の多治見市に国宝があるとは知らずびっくり。
庭園の中央に池とこれに掛かる無際橋(むさいきょう)、その脇に国宝観音堂が配置され、落ち着いた雰囲気でゆったりとした気持ちになれます。
住所 多治見市虎渓山町1-40
時間 7:00~17:00
料金 無料
人気スイーツ店シェ・シバタは多治見市発祥
最近マスコミにもよく取り上げられるスイーツの店、シェ・シバタ。
フランスのお菓子の伝統や技術をベースに独自のスイーツを発信し続けています。
多治見、名古屋をはじめ、アジアを中心に10店舗以上展開していますが、本店はオーナーシェフの柴田氏の出身地である多治見市にある。
多治見市、なかなかやります!
その本店でおいしいスイーツをいただいてきました。
日曜日の午前11時前に入店したので、混みあう前に店内の喫茶エリアでセットをゆっくりと味わいました。
おしゃれで可愛いお店、おいしいスイーツ、お土産もついでに買い込みました。
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