6月末に秋田旅行で乳頭温泉卿へ。
ひなびた山あいの7つの温泉場に、10以上の豊かな源泉のある、温泉好きにはたまらない乳頭温泉卿。
妙乃湯(たえのゆ)に泊まり、黒湯温泉でも温泉につかる。
ゆったり滞在したい魅力たっぷりの温泉ユートピアを紹介します。
乳頭温泉郷には10種類以上の源泉
秋田県仙北市、十和田八幡平国立公園にある乳頭山の麓、標高600 – 800メートル付近に点在する七宿(七湯)の温泉が乳頭温泉郷。
角館、田沢湖エリアから北東方向へ車で約50分。
この七湯は独自に源泉を持ち、その泉質は多種多様で乳頭温泉郷には10種類以上の源泉!!がある!
温泉郷入口の「鶴の湯温泉」から最奥の「黒湯温泉」の六軒の一軒宿、および「休暇村乳頭温泉郷」の計7つの宿が広い山間地に点在。
乳頭温泉郷へようこそ~乳頭温泉組合 (nyuto-onsenkyo.com)
「湯めぐり号」と「湯めぐり帖」で七湯を楽しめる
温泉郷内の各宿を湯巡りできる「湯めぐり帖」を発行しており、郷内の七湯で日帰り入浴を1回ずつ楽しめる(宿泊者のみ購入可能)。
この湯巡り帳は1,800円、七湯をつなぐバス(湯めぐり号)も使え、有効期間が1年と長いのが大きな特徴。
ただし注意が必要なのは、湯めぐり帖での宿泊者以外の温泉入浴可能時間。
宿によって異なるものの概ね朝9時/10時~午後4時/5時まで(それ以外の時間帯は宿泊客専用)。
今回はそれを知らず、宿に着いたのが既に午後4時前だったので、湯めぐり帖を活用できず。
次に行く時には「時間に余裕をもって行くべし」と肝に銘じる。
乳頭温泉「妙乃湯」の食事に大満足
今回は乳頭温泉の奥の方、温泉卿のメインの通り沿いにある妙乃湯に宿泊。
旅館脇には先達川が流れ、滝もある。
当日は雨もあって水量が多くなかなかの迫力。
「古きと新しきを感じる和モダンの空間」という旅館の触れ込みだったけれど、印象は落ち着いたシックな雰囲気。
いずれにしても素敵な雰囲気を醸し出してくれる。
部屋はこぢんまりとした和室。
夕食は郷土料理の比内地鶏のきりたんぽ鍋、岩魚の朴葉焼き、キノコ汁。
これに加えて想定外の食材(ふかひれ、ウニ)なども見事に調理され(味付けも繊細で上品)、評価に厳しい家内もおいしさに大満足。
乳頭温泉「妙乃湯」の金の湯・銀の湯
妙乃湯だけでも泉質のちがう自家源泉がふたつもあります。
【銀の湯】
無色透明の単純泉。
とろんとした中性の柔らかく優しい温泉で身体を温める効果が高いそう。(湯冷めしにくく体温の上昇により免疫力アップが期待できる)
【金の湯】
マグネシウム・カルシウム硫酸塩泉の濁り湯。
酸性の温泉でさっぱりした肌触り、鉄分や硫黄が若干含まれる。
下にたまった土や砂の感触は、泥湯というイメージ(私の好み)。
慢性皮膚病や、動脈硬化、切り傷、やけどなど皮膚のトラブルにも効果があるそう。
たくさんの温泉風呂に驚く
今回の妙乃湯滞在中、すごい回数、旅館の温泉に入ることに。
なにしろバリエーション豊富で、とにかく風呂の数が多い!
一番メインとなるのは景色が綺麗で有名な混浴露店風呂。
目の前には滝が流れていて、大き目の金の湯など開放感があり、ここが自分の最大のお気に入り。
ちなみに午後5時―6時だけは女性専用となり、家内もこの時間にこの風呂を楽しむことができました。
この混浴風呂に加えて男性用、女性用があり、これまたそれぞれに金の湯、銀の湯が露天や屋内に配置されている。
男性用、女性用は午後8時に入れ替わるので両方楽しめる。
更には貸し切り風呂(30分を無料で占有、ここは銀の湯のみ)もあって、せっかくだからここにも入る。
そうすると結果的にものすごい回数と時間を温泉で過ごすことになる。
温泉好きの私としては満喫感が半端ありません。
妙乃湯|乳頭温泉郷 (nyuto-onsenkyo.com)
乳頭温泉「黒湯温泉」はひなびた落ち着きがある
ゆめぐり帖を使った温泉めぐりは時間的にあきらめます。
かわりに妙乃湯でおすすめいただいた黒湯温泉に日帰り入浴へ。
敷地内には源泉が湧き出る河原があり、温泉ムードは最高。
数軒の茅葺き、杉皮葺きの黒い宿舎や湯小屋が寄り添うように軒を連ねていて、昔ながらのひなびた落ち着いた雰囲気。
ここは典型的な湯治場の風情で、開けられた窓から見えた部屋の様子は布団が部屋いっぱいに敷き詰められていて、今でも湯治に使っている様子が見えます。
ここも混浴風呂、男女別風呂があり、私は男性用の露店風呂へ。
この黒湯の泉質は単純硫黄温泉、白濁したこれまた私の大好きな泉質。
風呂は小ぶりでしたが、ここでもゆったり身体を温めることができました。
黒湯温泉|乳頭温泉郷 (nyuto-onsenkyo.com)
乳頭温泉は温泉好きには聖地!
乳頭温泉がここまで豊かな泉質のバラエティーを持っているとは知らず。
そもそも計画していた滞在時間は短かすぎたと反省。
一泊なら朝には温泉卿に着く、あるいは二泊するなどすれば乳頭温泉郷の温泉をさらに満喫できると思います。
今回は妙乃湯と黒湯温泉の二つに寄っただけでも3種類の泉質が楽しめました。
大型温泉地でないのに源泉の数は10以上、私はいままでこんな温泉地に泊まったことがありませんでした。
歴史ある「鶴の湯」はじめ、他にも行ってみたい温泉はまだまだあり。
是非もう一度たずねて、大好きな温泉に入りまくりたいと思います。
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