B-1グランプリ優勝「鳥もつ煮」の元祖、甲府「手打ちそば奥藤本店」に行ってみた

日本を旅する

こんにちは、カービーです。

最近BS日テレ「三宅裕司のふるさと探訪」で紹介されていたのが甲府の自慢という「奥藤本店の鳥もつ煮」。

テカテカの照りのある焦げ茶色のモツがいかにもおいしそうで、とっても気になってましたが、思い切って浜松から中部横断自動車道を使って甲府へ(2時間半少々)。

この「鳥もつ煮」はB-1グランプリ優勝の品で、尚且つ奥藤本店がその発祥のお店ということ。

そう聞くとやっぱり興味をそそられますよね?

奥藤本店と鳥もつ煮についてご紹介します。

手打ちそば奥藤本店は「甲府鳥もつ煮」発祥のお店

「手打ちそば奥藤本店」は大正2年(1913年)に甲府駅前で創業。

名前の通り蕎麦屋なのだけれど、「奥藤本店」の名前が一気に拡がったのは「鳥もつ煮」のおかげ。

なぜならここがB-1グランプリでも優勝を飾ったご当地グルメ「甲府鳥もつ煮」発祥の店だから。

奥藤本店は「国母店」「甲府駅前店」の2店舗があって、今回は大きな店構えの「国母店」へ。

ここでは蕎麦と「鳥もつ煮」が売りですが、その他にも山梨の果物を使った料理やスイーツ、甲州のワインなど、とにかく地元のものをたくさん取り揃えている。

地域を活気づけようという意欲と姿勢が感じられるお店です。

地元のワイン推し
地元の果物も

また流石の有名店で、多くの芸能人が食べにきた証、サイン色紙がたくさん並べられています。

店の入り口に大泉洋さん、サンドイッチマンの色紙
店の奥にも膨大なサイン色紙

奥藤本店の「甲府鳥もつ煮」の物語

「甲府鳥もつ煮」とは?

「鳥もつ煮」とは鶏のモツを砂糖と醤油で甘辛く照り煮した料理。

(一般的な内臓系を煮込んだもつ煮込とは全く違う料理です!)

奥藤本店の「鳥もつ煮」には生の鳥のレバー、ハツ、砂肝、キンカン(生まれる前の卵)が入り、それぞれが異なる食感を楽しませてくれます。

(コリコリの砂肝、しこしこのハツ、やわらかいレバー、プチッとした食感のキンカン)。

また奥藤本店では鳥もつ煮は作り置きなどせずに注文が入ってから調理するのもこだわりの一つ。

15分ほど時間がかかるとの但し書きがありましたが、特に気になるほどの待ち時間ではありませんでした。

「甲府鳥もつ煮」はこうして生まれた

1950年(昭和25年)頃に奥藤本店で「鳥のもつが捨てられていてもったいない。なにか安くて美味しいものができないものか」と考案されたものだそう。

ウィキペディアにもしっかり「発案店(発案者):奥藤(塩見勇蔵・力造)」の記述が載っています。

終戦後すぐで食べるものにも事欠いていた時代でしょうから、以前は捨てていた部位を使って工夫した素晴らしいエコな料理だと思います。

奥藤本店の料理が評判となって周辺の他の飲食店にも広がっていき、その後甲府の特徴的な食文化のひとつとなりました。

今は甲府の名を冠して「甲府鳥もつ煮」と言う名前でブランド化されています。

B1グランプリ優勝で一気にブレイク

2010年(平成22年)に神奈川県厚木市で開催された第5回B-1グランプリで「甲府鳥もつ煮」がゴールドグランプリを受賞。

それ以来「甲府鳥もつ煮」発祥のお店として奥藤本店がメディアなどでも紹介され一気にブレイクしました。

私たちが行った日も、駐車場には関東方面の県外ナンバーの車が多く見受けられました。

甲府奥藤本店でランチを予約

「三宅裕司のふるさと探訪」で紹介されたのがまだ最近のこと(9月15日)、折角浜松から行って満席では大変と事前に予約を入れて行くことにしました。

ただ行ってみたら開店と同時に入ったお客さんの中で予約を入れていたのは私たちだけ。

多少待つことも覚悟すれば予約は必要ないかも知れませんが、やはり予約があれば安心。

(私たちが行ったのは平日の11時半、店は繁盛していますが他の皆さんも待たずに入れた様です)

昼、夜ともに席だけの予約は不可で、コースメニュー(昼夜各一種類のみ)を同時に注文する必要あり。

【今回のランチ「信玄御膳」】
全7品、1850円、時間:11:30~14:00(コース提供時間60分制)
【内容】甲府鳥もつ煮、信玄鶏の天ぷら、手打蕎麦、ご飯、小鉢、香の物、信玄プリン

信玄御膳

※(参考)【夜の「甲斐の國コ-ス」】
全11品、3300円、17:00~19:00 (コース提供時間120分制)
【内容】<前菜>葉山葵の醤油漬け、たまり漬け、甲州味噌チーズ、甲州富士桜ポークの豚しゃぶサラダ、ダシや麺にこだわった甲州名物ほうとう、甲府鳥もつ煮、山梨芦川産手作り刺身こんにゃく、お蕎麦屋さんの卵焼き、信玄鶏・海老・野菜の天ぷら、蕎麦、信玄プリン

甲府奥藤本店での食事の感想

鳥もつ煮

出された途端にいかにもおいしそうなテカテカの照り、真ん中にどんと黄色いお月さまの様なキンカン。

いざ食べてみると予想通り(予想以上?)に、かなり濃い味付け。

甘辛い味付けだけれどより甘みが強い、べたに美味しい味!

これはご飯にはもちろん合うのだけれど、お酒の方がもっと合いますね!
(今回は車なので残念ながらお酒は飲まず)。

さまざまな食感を楽しめるけれど、歯ごたえのしっかりした内臓が多い。

キンカンはしっとりとした弾力もあり、味も染みていておいしい。

真ん中のキンカンが存在感発揮

信玄鶏の天ぷら

私の持っている鶏肉のイメージと違って、身がすごくやわらかい。

これがさくさくの天ぷらに揚がっていて美味しい。

添えられた山葵塩がまたいい仕事をしていて、天ぷらにピッタリ合っています。

蕎麦

忘れてはいけないのは、ここはお蕎麦屋さん。

手打ちの蕎麦は喉越しが良く、シコシコしていて期待通り。

そばつゆは「半生かえし」という手法で、砂糖を溶かすだけの醤油を加熱、これに生のままの醤油と合わせる。(辛くもなく甘くもない中庸という感じ)

生醤油とだしの風味を生かしたすっきりとした味で、つゆにたっぷりと浸けて食べられます(お店でもそれを推奨しています)。

味の濃い鳥もつ煮と上手くバランスを取っている感じがします。

「手打ちそば奥藤本店」と「甲府とりモツ煮」まとめ

甲府のソウルフード、甲府鳥もつ煮。

濃い甘辛の味に、さっぱりした蕎麦と併せて食べると絶妙な組合せ。

人気の理由がわかります。

なにしろB-1グランプリ優勝、尚かつその発祥のお店が奥藤本店、一度チャレンジしてみて決して損はないと思います。

次回は酒のつまみとして、甲州の赤ワインあたりで甲府とりモツ煮を食べてみたいと思います。

奥藤本店国母店基本情報

住所:山梨県甲府市国母7-5-12
TEL : 055-222-0910

【営業時間・定休日】
昼の部:11:30~14:30(※土日祝は11:00から営業)
夜の部:17:00-20:30(ラストオーダー20:15)
※夜は現在時短営業:19:30までに入店が必要
水曜定休(祝日は営業、翌日代休)

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