掛川城二の丸茶室、王将戦対局場で藤井聡太の気分を味わう

静岡県あれこれ

今年の王将戦、藤井聡太4冠(当時)が渡辺明王将に挑戦し4連勝で王将奪取、史上最年少の5冠に輝きました。

王将戦の開幕局は1月9日・10日にわたって、静岡県掛川市の掛川城二の丸茶室で開催されました(同所での開幕戦は2012年から11年連続)。

来年もここで開幕局があることを期待して、会場を訪れてみました。

掛川城と城下町の雰囲気漂う周辺エリア

掛川城は室町期の1400年代に築城され、戦国期の1590年には豊臣秀吉の家臣、山内一豊が居城に。

大河ドラマ「功名が辻」で仲間由紀恵さんが山内一豊の妻役を演じ、その内助の功はすっかり有名になりました。

1861年再建の二ノ丸御殿は国の重要文化財に指定。天守閣は1994年に木造で復元されたもの。

掛川城は天守閣を上までのぼることが出来、戦国時代の城の様子を見ることができます。

掛川城周辺は一体感ある街の整備がされていて、周りの店舗も白壁の蔵風など景観にも気が使われ、城下町の雰囲気が存分に漂っています。

掛川城|静岡県掛川市 (kakegawajo.com)

王将戦対局会場は掛川城二の丸茶室

二の丸茶室への門
対局場となった部屋

王将戦の対局会場の二の丸茶室は掛川城公園内にあり、木造平屋建、一文字葺の伝統的な数寄屋造りの建物。

入室するのに510円を払い、まさに藤井聡太5冠が対局をした場所で、お抹茶と生菓子をいただけます(入室しないで庭だけの観覧は無料)。

生菓子は藤井聡太さんが初日に食べられたのと同じ、掛川市内にある兎月(とげつ)堂さんの和菓子。

季節に応じて形は変えるそうで、いただいたのは餡のはいった柔らかく上品でおいしい生菓子でした。

兎月堂の生菓子と抹茶をいただきました
こちらは藤井さんが食べたもの

対局場の部屋は思ったよりこぢんまりとしていて、対局前に藤井聡太さんが「落ちついた良い雰囲気」と言っていたのが納得できます。

この静かで小さな空間で激しい頭脳戦が繰り広げられていたのかと想像が膨らみます。

二の丸茶室の中の展示
二の丸茶室に掲げられた揮毫

二の丸茶室 — 掛川城|静岡県掛川市 (kakegawajo.com)

大盤解説会の場所は二宮尊徳の「大日本報徳社」講堂

王将戦の大盤解説会は掛川城そば、対局場の二の丸茶室からほど近い「大日本報徳社」講堂で行われました。

木造2階建ての和風の講堂は日本最古の公会堂のひとつとして、国の重要文化財に指定されています。

「大日本報徳社」は二宮尊徳(別名、二宮金次郎)の教え(報徳運動)の拠点として、二宮尊徳の弟子である岡田良一郎によって設立されました。

二宮金次郎というとかつてはたいていの小学校の校庭に銅像がありました。

この銅像は金次郎が槙を背負い歩きながら本を読む(夜の読書を燈油の「無駄遣い」と言われて、仕事をしながら勉強をした)姿で、「勤労」「勉学」「努力」の象徴でした(殆どの日本人なら知っていたと思いますが、最近はこの像が減ってきているそう)。

当然、ここ「大日本報徳社」には二宮金次郎の像がしっかりと残っています。

門から見える大日本報徳社の講堂
二宮金次郎の像
大日本報徳社の図書館

TOP – 大日本報徳社 (houtokusya.com)

ちなみにこの大日本報徳社が地域の共同組織の金融機関としてつくったのが、日本最古の信用金庫、掛川信用金庫です(現在は合併して島田掛川信用金庫)。

島田掛川信用金庫のホームページを見ると、確かに「日本最古の信金」と謳われています。

島田掛川信用金庫 (sk-shinkin.co.jp)

掛川城周辺にはその他にも見どころはたくさん

【二の丸御殿】

藩主の公邸かつ藩政を行う役所として、藩の公式式典の場として用いられた建物。

現存する城郭御殿しては、京都府の二条城や高知県の高知城、埼玉県の川越城など、全国に4つだけ現存する貴重な城郭御殿です。

掛川城御殿 — 掛川城|静岡県掛川市 (kakegawajo.com)

二の丸御殿
二の丸御殿からのぞむ掛川城

【二の丸美術館】

掛川市二の丸美術館|公益財団法人掛川市文化財団|静岡県掛川市 (k-kousya.or.jp)

【ステンドグラス美術館】

掛川市ステンドグラス美術館|静岡県掛川市 (k-kousya.or.jp)

掛川城周辺はみどころタップリ。

来年の王将戦も楽しみです!

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