浜松市に新たなJリーグチーム?浜松市がジュビロ磐田のホームタウンに!浜松市民はどうする?

浜松だより

こんにちは、カービーです。

最近になって浜松市に関係するサッカーの話題が二つ報道されました。

一つは浜松市に新しいJリーグチーム創設を目指すというのもの、もう一つは浜松市がジュビロ磐田のホームタウンに認定された、というもの。

浜松市に新しいJチームを作ることと、ホームタウンとして浜松市がジュビロを応援していくことは相反する方向の話。

いったい浜松市民サッカーファンはこの動きをどう捉えれば良いのか?

浜松市民のジュビロサポーター、カービーが考察をしていきます。

浜松市にJリーグチーム構想

浜松市Jリーグチーム構想の報道

5月12日の静岡新聞に「浜松にJチーム構想」の記事が掲載されました。

内容としては、

・浜松市内で新たなJリーグチームを発足させる構想がある

・市サッカー協会関係者を中心に検討が進み、母体となるチームとして現在活動中の3チームが浮上
(Jリーグ入りを目指すことを公言している静岡県社会人1部の浜松シティFC、非公表の2チームの中で調整中)

・協会は「オール浜松」の体制整備の必要性を訴え、スポンサーやサポーターの獲得などの実現に向けて本腰を入れる

というもの。

全国の政令市でJリーグのホームタウンになっていないのは浜松市だけだった(注:今回浜松市はジュビロのホームタウンに)ことから、Jリーグ入りを目指すクラブの創設を掲げ活動を始めたとのこと。

ホームスタジアムは中区の四ツ池公園陸上競技場の大規模改修を見込み、スポンサーは市内に本社を置く企業を軸に、市内外から幅広く募る考え。

過去には2度の断念

一方で浜松市でのJクラブ発足構想は過去に2度の挫折経験があります。

実現可能性の最も高かったものがPJMフューチャーズ。

アルゼンチンの英雄マラドーナの弟が在籍するなどしてJFL(ジャパンフットボールリーグ)2部まで昇格しましたが、行政の協力なくスタジアム問題などで断念、チームは1994年に佐賀県鳥栖市へ移転。(その後サガン鳥栖へ)

次が本田技研工業サッカー部を巡る動き。

浜松に拠点を置いて日本サッカーリーグ1部に在籍し、後にJリーグ入りする企業チームと戦ってきた強豪であり、市民がJリーグ入りを夢見たのはある意味当然かも。

1995年には16万人の署名を集めJリーグ入りの要望書を市に提出。

しかし当の本田はJリーグ準会員に承認されながら、早々に経営の見通しが立たないとして完全アマチュア路線を決定。

こうして浜松市のJリーグチーム構想は2度に渡って頓挫することになりました。

ジュビロ磐田、ホームタウンに浜松市など6市1町の追加を発表

「浜松市にJリーグチーム構想」が報道された数日後に、浜松市がジュビロのホームタウンに認定されたとのニュースが飛び込んできました。

ジュビロのホームタウンはこれまで磐田市のみでしたが、新たに浜松・掛川・袋井・御前崎・菊川・湖西・森町の県西部6市1町が加わることをJリーグ理事会が承認。

浜松市スポーツ振興課の松野英男課長は「大変喜ばしく思っている。浜松市内のファンがみんな一丸となってジュビロに対する熱もどんどん広がっていくと思う」と行政として歓迎のコメントを寄せています。

浜松市のジュビロ磐田ホームタウン化は必然

磐田市は平成の大合併前は人口わずか9万人(合併後は16万人超)で、プロチームの拠点としてはいかにも小さな自治体。

そのため隣接する浜松市を取り込む話は当初よりあり、一時は「ジュビロ遠州」「ジュビロ浜松」などのチーム名が噂に上ったほど。

一方クラブ運営の面ではU15以下のアカデミー拠点を浜松、掛川、島田市などに置くなど、実質的な県西部地域ホームタウン化は着実に進んでいました。

ジュビロ磐田のスポンサー企業も浜松市内の有力企業が多く、浜松市がジュビロのホームタウンとなることは必然だったと言って良いでしょう。

浜松市の新Jリーグチーム構想への市民の期待と実現性は?

市民の期待はあるのか?

浜松市のJチーム構想が市民の間で盛り上がっていたのはJリーグ開幕直後で人気が過熱していた時。

その後Jリーグブームも一段落し浜松市民の新しいJチームを望む声はトーンダウン。

そうこうするうちにジュビロが黄金期を迎えて優勝を重ね、多くの浜松市民がジュビロサポーターになりました。

カタールワールドカップで話題になったガチガチのジュビロファン、「美人すぎるサポーター」ことSHONOさんも浜松出身ですね。

ジュビロサポーター SHONOさん

そんな経緯もあって、いまや浜松市民の中から新しいJチームを望む声はほぼ無いのではないでしょうか?

実現性も乏しい新Jチーム

新Jチームは実現性の面でも極めて至難です。

県リーグチームが東海リーグ2部、1部、JFL、Jリーグと昇格していくには、相当に潤沢な資金と長い時間が必要。

それ程の資金力で強力な補強が可能な有力スポンサーが浜松に残っているとも思えません。
(そもそも現行のJチームでさえ経営に苦労している状況)

更に言えば大きなマーケットではない静岡県西部に2つのJチーム(しかも隣接市)が出現すれば共倒れの危険の方が大きい。

まさに百害あって一利なし。

「浜松市にJチーム構想」は一部の市サッカー協会の人たちの“かなわぬ夢”という感じがしてなりません。

浜松市はジュビロのホームタウンとしてサッカーを盛り上げていくべき

今回の二つの報道を考察してみるに、市サッカー協会は新Jチーム構想をあきらめて、ジュビロのホームタウンとして浜松市のサッカーを盛り上げていくことに集中することが最善の選択肢だと思います。

冷静に考えれば新Jチームの実現可能性は極めて低い。

一方でジュビロのサポーター、スポンサーの中で浜松市民・浜松企業の占める割合は大変大きい(最大かも)。

ジュビロの選手構成でも最大派閥は浜松出身者(山田大記、山本康裕、松原后、鈴木海音、後藤啓介、他)。

サポーター、スポンサー、選手、どこを切り取っても浜松なくしてジュビロの存在は厳しい。

浜松市がジュビロのホームタウンとしてこれまで以上にチームを、地域のサッカーを盛り上げていくことが、浜松サッカー界全体にとってベストの選択なのだと信じています!

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