浜松市3区再編正式決定、来年1月施行で何が変わる?その効果は?市民は何をする?

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こんにちは、カービーです。

長い年月を掛けて続けられてきた浜松市の行政区再編検討は、新区名の公募/選定も終えて、先日2月22日の浜松市議会で正式に条例案が成立しました。

これにより2024年1月からは浜松市の7区が3区にまとめられ、行政効率化によるコスト削減などにより、人口減少や高齢化による福祉負担増へ備えを進めることとなります。

新しい行政区割りとなってどんな効果があるのか?
私たち市民の生活は何が変わるのか?
私たち市民は何かすることがあるのか?

これらを纏めてお伝えします。

浜松市再編で7区が3区へ、新区名も決定

3区への変更の経緯と内容

「平成の大合併」により旧・浜松市、浜北市、天竜市、さらに9つの町村の計12市町村が合併し新浜松市が誕生したのが2005年7月1日。

2007年4月には政令指定都市に移行し7つの「区」が制定されました。

その当時から行財政改革を目的に行政区再編構想が浮上し、検討を経て今回7区→3区への区割り変更(下図)が正式決定しました。

政令指定都市になった当初から3区としていれば効率的だったのでしょうが、課題の洗い出しや市民の理解を得ることに時間が掛かったのは致し方ないことかと思います。

 https://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/kikaku/kuseido/index.html

【旧区割り➡新区割りの内容】
・中、東、西、南と北区の一部 ➡「中央区」
・北区の大部分と浜北区 ➡「浜名区」
・天竜区 ➡ 区域/名称に変更なし

新区名は「中央区」と「浜名区」

再編後の二つの新区名は、公募で最も多くの投票を集めた「中央区」と「浜名区」に落ち着きました。

選定段階で意味不明の浜松市の迷走があり(一番人気の「中央区」と「浜名区」が何故か一時区名候補から外れる珍事!)おかしな事になりかけましたが、市民の猛反発を受けて落ち着く所に落ち着きました。

最終的には多くの市民の良識が現れた区名になったと思いますが、浜松市の迷走の理由が何だったのか、個人的にはぜひ知りたいと思っています。

区名選定の迷走はこちらの記事で ☟ 

浜松市行政区再編、どうなる新区名?公募も選定迷走!
浜松市の行政区が7区から3区に再編されることにより、新区名の選定作業が続けられています。市民からの公募も実施、市民から挙げられた区名候補はたいへんまともだったと思いますが、これを受けての浜松市側の選定作業はやや迷走している感もあり...

区再編でも浜松市の行政サービスに変更はなし

7区が3区になるということで、市民サービスがどうなってしまうか心配の向きもある様ですが、結論から言うと行政拠点や窓口業務の数、サービスに変更はなく心配は無用の様です。

新区役所の配置は、現在の「中区」役所が「中央区」役所に、「浜北区」役所が「浜名区」役所になり、天竜区役所はそのまま存続し、そのほかの区役所は「行政センター」に衣替えします。

市町村合併前の旧町村に置かれていた7つの協働センターは「区役所支所」になりますが、これも住民が利用する窓口業務に変更はなく、従来通りのサービスが提供されます。

【区役所・行政センター】【支所、協働センター、ふれあいセンター、市民サービスセンター】
の変更内容はこちら ☟ 
https://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/kikaku/kuseido/index.html

2024年からの新たな各種行政機関

浜松市の区再編で年間3億1千万円の経費削減、職員は38人減

今回の再編の大きな目的であった統合効果(金銭面、人員面)が市広報で公表されています。

区長などポストがなくなる職員を順次減らし(市民サービスに直結する窓口業務等の削減はしない)、5年後には累計で81人の職員を削減、これにより年間6億5千万円の経費を抑える。

一方で地域と行政をつなぐパイプ役として「コミュニティ担当職員」なるものを順次増員、最終的には43人増で年間3億4千万円の費用増。

差し引きすると年間で3億1千万円の経費削減効果、市職員は38人減ということになります。

少々気がかりなのが、ここで出てきた「コミュニティ担当職員」の機能が良く見えていないところ。

現状の行政サービスを維持する人員は確保されている(人員削減なし)訳で、そこに新たに3億4千万円もの費用を掛けてコミュ担を置く必要/価値があるのか、今後の市の取り組みが問われてくると思います。

因みに今回の再編事務にかかる初期費用として6億2千万円も計上されています。

浜松市の区再編で市民は何をする必要があるのか?

今回の再編で市民目線で変わるのは区名のみです(天竜区は変更なし)。

郵便番号や住所、番地は旧来のものと変わらないので、新しい区割りになったからと市民がすぐに何かをする必要はありませんし、困ることもありません(郵便物も当面旧区名で届く)

しかし運転免許証やマイナンバーカードなど、更新が必要なものは来年以降のタイミングで変更をしておく必要が出てきます。

また会社のホームページ、広告宣伝物、名刺なども来年1月に向けて準備をしておくべき。

他にも住所表記が必要なもの(年賀状など)も順次変更の準備をしていった方が良いかと思います。(なかなか面倒ではありますが)

まとめ

人口減少時代で地方財政はどこも厳しくなってくる中、今回の浜松市の7区→3区の再編は将来に向けた前向きな取り組みと言って良いでしょう。

今回の再編で住民のサービスレベルは維持されますし、市民が忽ち何か手続きをする必要はありません。

一方でサービス維持の泣き所で拠点数は減らず、再編効果が限定的なのは否めません。
(年間で見込む経費削減効果の3億1千万円は市の一般会計予算の0.1%ほど)

3億円以上の費用を掛けて増員するコミュニティ担当職員の仕事内容や必要性も議論されるべきでしょう。

他の多くの地方自治体に先駆けて改革に取り組んだ浜松市の姿勢は評価しつつ、今後の更なる改革に期待したいと思います。

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