「浜松出世パーク」開館直前に浜松城改修完了!城の歴史、変遷、見どころ

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こんにちは、カービーです。

盛り上がりを見せた「鎌倉殿の13人」が終了、いよいよ次期大河ドラマ「どうする家康」の放送開始が近づいてきました。

来年1月には大河ドラマ館「浜松出世パーク」がオープン、隣接する浜松城にも多くの入場者が期待されます。
浜松出世パーク情報はこちら ☞ https://jumblekirby.com/shusse-park/

長らく続いていた浜松城の改修工事が先日完了、組まれていた工事用の足場が外れ、天守閣はすっかりお化粧直しができました。

私も久しく訪れていなかった浜松城天守閣内部をほぼ20年ぶりに見学。

今回は、大河ドラマ館「浜松出世パーク」を訪れたら寄りたい、改装なった浜松城についてレポートします。

改修中は足場だらけでしたが…
足場も取れてお化粧直し完了!

浜松城の歴史と変遷

浜松城の前身は15世紀頃に築城された曳馬城で、今川氏の支配下にありました。

この頃の曳馬城は現在地から東に徒歩数分の元城町東照宮付近にありましたが、家康が入城してから歴史が大きく動いていきます。
(元城町東照宮情報はこちら ☞https://jumblekirby.com/toshogu/ )

徳川家康が作った浜松城は今とはまったく違う姿

家康は元亀元年(1570年)に曳馬城に入城し浜松城へと改称(曳馬=引く馬=落馬を想像させ縁起が悪いと改名したそう)、現在の場所に城を移し、城域の拡張や改修を行い、城下町の形成を進めます。

家康が築造した当時の浜松城は土造りの城で石垣や天守はなく、板葺きの建物だったとのこと。

天下人となる家康が力を持つ以前の城ということもあって、意外なほど質素で実用的な感じ。

素人目の私には「城と言うより、豪農の庄屋屋敷くらいかなぁ?」と思ったほど。

その姿は公園内(浜松出世パーク西側の歩道)に大きなパネルで紹介されています。

家康時代の城はとっても地味な感じ(公園内パネル)

家康の後に浜松城は現在の形となり、出世城と呼ばれる

家康が浜松を去って天正18年(1590年)には堀尾吉晴が城主となり、11年間の在城中に石垣や天守を持つ、現在の浜松城の形ができました。

築城当時の天守閣は復元された現在の1.5倍の大きさと推定されていて、当時は日本で10本の指に入る巨大な城だったそうです。

明治維新後に廃城となり取り壊されてしまいましたが、昭和33年(1958年)に天守閣が再建され、我々の知る浜松城の姿が現れました。

徳川家康が築城し青壮年期の17年間を過ごしたこと、またその後の城主も幕府の要職に就くケースが多かった(老中5人、大坂城代2人、京都所司代2人、寺社奉行4人、天保の改革の水野忠邦が特に有名です)ことから、出世城という別名を持つようになりました。

出世城というブランドは日本酒など、浜松産の物産にも多く使われています。

堀尾吉晴の時代(公園内パネル)

浜松城の展示エリアの見どころテーマは人、城、街

復元天守閣はこぢんまりとしたものですが、内部(地下1階、地上3階)、および天守門内の展示エリアを共通の入場券(200円、中学生以下無料)で見学することができます。

※営業期間:8:30~16:30、12月29日~12月31日は休業

浜松城天守閣への入口

地下には井戸

地下には復興天守閣建設に先立つ発掘調査で発見された、約400年間埋められていた井戸があります。

直径1.3m、深さ1mの石組井戸で既に枯れていて、訪問者の投げ入れた小銭がたくさん入っていました。

浜松城の天守閣は何らかの理由で江戸初期には消失、関連する古文書や絵図も発見されていませんが、ここに井戸があった(籠城への備え)ことから現在の天守閣の場所が推定されました。

400年埋まっていた古井戸

1階(情熱の層・人がテーマ)

受付を入ると家康の甲冑(複製)、本多家に伝わる甲冑などが展示されています。

若き徳川家康がわずかな兵で日本最強の軍団と言われる武田信玄と戦った、三方ヶ原の合戦を映像で紹介。

浜松城から戦場へと出陣していく家康の姿がリアルな3D(皮膚感もリアル)で再現されています。

売店もあり、登城記念の御城印、浜松城限定の手形など、浜松城にちなんだ約100種類以上のお土産が置いてあります。

家康の甲冑
家康出陣のリアルな立体像
1階には売店も

2階(情勢の層・城がテーマ)

歴代城主と浜松城の移り変わりが紹介されています。

江戸時代後期の浜松城と城下町の様子を縮尺600分の1で再現(ナレーション解説付き)。

曳馬城と浜松城に関する出土品や、復興天守閣の建築に関する収蔵品も展示されています。

浜松城からの出土品、瓦や食器など
浜松生まれの唯一の将軍、秀忠の甲冑

3階(情景の層・街がテーマ)

天守閣の外側の回廊から浜松の街並みを360度見渡せ、天気が良ければ富士山も見ることができます。

城が高台にあることによりほぼ遮るものなく、気持ちよく街の景色を堪能できます。

1回100円で100秒間使える望遠鏡が2カ所設置されているので、こちらを使って遠景を楽しむことも可能です。

天守閣3階の天井も美しい
天守閣からの景色 大河ドラマ館も見下ろせます(葵の御紋の広場が見えます)

天守門

天守閣を出てすぐに天守門があり、上部がシンプルな展示スペースとなっていて天守閣と共通の入場券で見学可能です。

復元された石落とし(敵が攻めてきたらここから石を落とす)の穴や、「出世おみくじ」(運勢に加え、家康・信長・秀吉の名言などの名言が記されている)コーナーなどがあります。

天守門の上が展示スペース
天守門内の展示

浜松城の野面積みの石垣は必見

浜松城のアイコンとも言えるのが野面(のづら)積みの石垣。

自然石を上下に組み合わせて積む野性味あふれる野面積みは、400年を経過してもなお堅固にお城の廻りをぐるりと囲んでいます。

浜松城の石垣は場所によって自然石の大きさが極端に異なり(他の城と比べて特徴的だと個人的に思います)、それが一層迫力を醸し出しています。

浜松城の野面積みは全国の城マニアの間でも有名で、大河ドラマ館でもこの石垣を活かした展示がされると聞いています。

この石垣は場所によって色々な表情があり、じっくり見廻られることをオススメします。

大迫力の野面積みの石垣
石垣の石の大きさは見事にバラバラ
城内の野面積み解説パネル

まとめ

大河ドラマの「どうする家康」放送開始に合わせて改修が完了した浜松城。

浜松大河ドラマ館「浜松出世パーク」でドラマの内幕を知り、浜松城で若き家康の人となりや成功と苦労の日々を感じれば、ぐっと家康を理解することが出来ると思います。

浜松城は決して派手ではありませんが、野面積みの石垣など見どころも多く、どこかで家康の「出世」の秘密を感じ取れるかも?

「どうする家康」の視聴が何倍も楽しくなることは間違いなし、浜松城を「浜松出世パーク」とともにぜひご見学ください。

天守門の奥に見える天守閣、石垣はここでも大迫力

浜松城の詳細はこちら☞ 

天守閣のご案内 | 徳川300年の歴史を刻む出世城。浜松城
徳川家康が17年間在城した浜松城は、江戸幕府300年の原点となった出世城。若き日の家康と城下町の資料を多数展示しています。

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