こんにちは、カービーです。
J2最終節で大逆転昇格を決めたジュビロ磐田。
先日チームは4年振りにファン感謝デーを開催、新ユニフォームも発表するなど、2024年シーズンに向けて徐々に始動開始。
一方で今年プロデビューし、見事な奮闘でジュビロ昇格に貢献した高校生FW後藤啓介選手がベルギーのアンデルレヒトに移籍することが発表されました。
デビューからわずか10カ月でのスピード海外移籍で、後藤選手の将来への期待の高さが窺えます。
オフ期間中も大忙し、後藤選手の動向についてお伝えします。
ジュビロ後藤啓介選手の鮮烈Jリーグデビュー
今季プロ入り、高校生Jリーガーとなりジュビロ昇格に貢献をした後藤啓介選手。
振り返ってみれば後藤選手のデビューは鮮烈なものでした。
J2の開幕戦で0-3と負けている状況の後半19分から出場、僅かな時間でいきなり右足、ヘディングで2得点!
当時高校2年生、ユースから上がったばかりの17歳の活躍にスタジアムで試合観戦していた私達は大興奮。
補強が出来ず、新戦力のいない苦境の中で現れた救世主の様に感じました。
しかし身長191cmと恵まれているものの、体重は70kgとまだ細身。
“これから時間をかけてプロの身体になっていくんだろうな”
”数年先のジュビロのエースだ”
と当時は思っていた訳です。
今季リーグ戦フル出場は最後の2試合のみでしたが、限られた出場時間で7得点を挙げる活躍を見せてくれました。
後藤啓介選手、海外からも注目を集める
今振り返ると、開幕戦で2得点の鮮烈デビューの凄さを、私達は十分理解できていなかったのかも知れません。
後藤選手が舞台の中心で脚光を浴びるのは先の話だと思っていましたが、7月には早くも海外移籍の報道が飛び出しました。
デビューしてわずか4カ月、日本の2部リーグでプレーする高校生に注目が当たった訳です。
「プロのスカウトと言うのは世界中を良く見ているものだ!」
と深く感心した訳ですが、この時海外メディアで報じられたチームが;
英国プレミア:ウェストハム、エバートン
スペイン:セビージャ
イタリア:ユベントス
オランダ:フェイエノールト
といった欧州強豪クラブ。
更に英大手紙デイリー・メール(英国で最も古いタブロイド紙)が、
「チェルシーのマウリシオ・ポチェッティーノ監督が日本の有望株、後藤啓介の獲得レースに参戦した」
と報じるに至り、「えっ!チェルシーまで?」とサポーターも少々驚き、
後藤選手の海外移籍が現実味を帯びつつあることを感じました。
ジュビロ後藤啓介選手、ベルギー・アンドルレヒトへ移籍
いくつかの噂があった中で、最終的にはベルギーの名門RSCアンデルレヒトへの期限付き移籍が発表されました。
2024年1月1日から1年間の予定で、活躍次第では完全移籍もあり。
実際に夏の段階でいくつかオファーがあったことを本人も認めていますが、
“ベルギーリーグはレベルが高く、日本人選手も多くいる”
“ビッグリーグへ向かう為のステップアップとして成長するために良い環境”
という理由でベルギー行きを決断しました。
後藤選手のジュビロでの活躍が見られなくなる事は残念ですが、
ジュビロを巣立った選手が世界で活躍、成長することを見られることには別の楽しみがあります。
因みにベルギーメディア『Voetbal』は後藤選手のプレースタイルを早速紹介、
“多くの可能性を秘めるオールラウンドなストライカー”
“空中戦では相手に脅威、前線でのアクション、テクニックとスピードもある”
“ミドルシュートを放つなどゴールへの嗅覚もある”
とする一方で、実績は下部J2リーグであること、語学(コミュニケーション)の問題などの懸念点も挙げています。
良かれ悪しかれ、後藤選手への関心は非常に高い様です。
ジュビロの先輩、伊藤洋輝選手ばりの活躍を!
ジュビロからは2年半前に、同じ浜松市出身の伊藤洋輝選手がドイツVfBシュトゥットガルトに移籍しています。
伊藤選手は当時22歳になったばかりで当初はやはり期限付き移籍。
J2からドイツ一部リーグへの移籍で活躍を疑問視する向きもありましたが、
チーム加入後すぐに頭角をあらわし先発ポジションを確保、
好条件での完全移籍を勝ち取りました。
今や最新の伊藤選手の市場価値は約27億円(!)と日本人で6位の評価(代表主将の遠藤航選手よりも上)、
日本代表では左SBの一番手。
後藤選手にも良き先輩を見習って、欧州でしっかりポジションを獲得してもらいたいと思います。
ジュビロ後藤選手、オフシーズンも引っ張りだこ
ベルギー移籍が決まった後藤選手ですが、このオフシーズンは渡欧前の時間を使って各所に引っ張られ、大忙しの日々を過ごしています。
ジュビロマラソンで激走
昇格決定から一週間後の11月19日、今年で26回目となる「ジュビロ磐田メモリアルマラソン」が開催されました。
J1復帰で盛り上がる中、ヤマハスタジアムを発着点に約8,000人のランナーが参加。
「3km小学生の部」ではジュビロのキャプテン山田大記選手がスターターを務め、後藤啓介選手をはじめ若手選手4人が出場。
ここで後藤選手は全くの手抜きなし!
身長191cmの長身を活かし小学生相手にも容赦ない(大人げない?)走りでトップでゴール!
ゴール後には疲れた様子を見せながらも「ダントツ1位ですよ」とオレオレ顔をする様子が可愛いと評判に。
チームのランニングでもいつも先頭を走っているらしく、何事にも全力の姿勢(身体能力の高さも)をここでも見せました。
後藤選手移籍記者会見
11月29日にはヤマハスタジアムで後藤選手の移籍記者会見が行われました。
わずか10カ月前にここで新人加入会見をして、同じ年に海外移籍会見をするのはジュビロ史上初めてのこと。
(他チームでもなかなか無いのでは?)
後藤選手は「1シーズンの短い期間だったがたくさん成長でき、たくさん試合にも出させてもらった。ベルギーで活躍できるように頑張りたい」と挨拶。
サポーターに対しては
「自分が小学生の時から応援してくれている人、ユースから応援してくれた人もいる。たくさんの人に応援してもらえて幸せを実感できた。皆さんのおかげ。」
と感謝の気持ちを述べています。
またベルギーでもジュビロと同じ背番号42を付けることが明らかに。
本人は「自分は42が好き。ジュビロでつけた番号でいろんな思い出がある」と理由を明かしています。
会見に同席した藤田俊哉SDからは、後藤選手の成長速度は「本田圭佑や吉田麻也のようだ」と今後の活躍を期待。
同時に「いつか大きくなった姿で彼を迎え入れられたらうれしい」とジュビロファミリーとしての暖かい言葉も掛けていました。
母校上島小学校訪問
12月5日には自身の母校、浜松市上島小学校を訪れ5~6年生の280人と体育館で交流。
お世話になった先生に感謝を伝えたい考えもあって、シーズン中から訪問を楽しみにしていたそう。
6年前に母校を卒業したことを紹介された後藤選手は児童2人とサッカー対決。
ここでもジュビロマラソンの時と同様に全力投球!
「こういう選手になりたいと思ってもらいたいので手は抜かない!」
と巧みな技を次々に披露しました。
児童たちから質問コーナーで「一番嬉しかったことは?」との問いには、
「今季逆転でJ1昇格を決めた時が人生で一番うれしかったし、ほっとした」
との答え。
やはりチームとしての成果が、選手としては一番嬉しいものなんですね。
後藤選手は子供たちと交流して
「エネルギーをもらえた」
「初心や純粋な気持ちを思い出させてくれた」
と、新たな挑戦に向けて良いリフレッシュとなった様でした。
ファン感謝デー
12月10日には4年ぶりとなるファン感謝デー「2023ジュビロデー」が、浜松市のアクトシティ展示イベントホールで開催されました。
3534人ものサポーターが会場を埋め尽くして昇格を祝福。
新シーズンのユニフォーム発表、ミニゲーム、各種イベント、選手によるパフォーマンスが繰り広げられ、最後は横内監督がサンタ姿で登場し感謝の挨拶。
イベントの中で後藤選手は他の若手メンバー4人と一緒にセーラー服とかつらでコスプレをし、「新しい学校のリーダーズ」のパフォーマンスを披露。
この完成度が異常に高いとファンの間で大評判!
J1昇格を喜び合うファンとのイベントを大いに盛りあげました。
まとめ
ジュビロ磐田のJ1昇格に大きな貢献をしたのが、プロ1年目の高校生FW後藤啓介選手。
開幕戦で鮮烈な2得点デビュー、その後も得点を重ねてチームを勢いつかせ、
補強禁止の苦境をユースから上がった若手が救ってくれることにサポーターは大興奮しました。
しかし後藤選手の活躍はデビュー数カ月で海外勢の知る所となり、各種移籍報道がされる様に。
そしてプロデビューからわずか10カ月という超速で、ベルギーの名門RSCアンデルレヒトへ移籍することとなりました。
これからのジュビロでの活躍を期待していたサポーターには寂しい面もありますが、18歳での海外移籍は後藤選手への期待の高さの表れ。
後藤選手のベルギーでの活躍を、ジュビロファミリーの一員としてこれからも応援していきたいと思います。
来季ジュビロ磐田のJ1での躍進に向け、明るい景気付けになる様に…
頑張れ将来の日本代表、後藤啓介選手!
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