藤井聡太7冠、強すぎで消える対局!幻の王位戦第6局は牧之原市でファンサービス

静岡エンターテイメント

こんにちは、カービーです。

若き天才、藤井聡太7冠の活躍により大いに盛り上がる将棋界。

将棋は指さないけれどプロの対局を楽しむ人を示す『観る将』なる言葉まで現れ、将棋ファン層は急拡大中。

将棋のタイトル戦が近場で開催されるとなれば、将棋ファンとしては是非とも駆け付けたいところですよね?

今月には静岡県牧之原市での王位戦第6局が予定され、私も楽しみにしていたのですが、藤井王位の“強すぎ問題”でさっさと第5局でタイトル防衛を果たし第6局は幻に…😢

藤井王位を応援する立場からすれば嬉しくもあり、少し残念でもあり。

しかし今回その日程を使って藤井7冠が牧之原を訪れファンサービス!

藤井7冠の“強すぎ問題”と対局が消えた地元でのイベントの様子などをお伝えします。

藤井聡太人気、将棋タイトル戦会場も注目の的

プロの将棋対局は普段は東京・大阪の将棋会館、名古屋の将棋対局場で行われます。

しかしタイトル戦となれば、地方の由緒正しき名門ホテル・旅館・お寺などを転戦しての開催。

今や将棋タイトル戦は各種メディアで中継され、藤井7冠(8冠に挑戦中)の活躍ぶりから将棋人気は最高潮。

対局と並行して紹介される会場周辺の名所・旧跡、勝負メシ/スイーツなどにも焦点が当てられ毎回大きな話題になっています。

タイトル戦の対局場に選ばれることは宣伝効果絶大、なおかつ大変な名誉。

さらには対局場のある市・町にとっても大きな経済効果を産む一大イベント!

色々な意味で将棋タイトル戦は注目の的となっています。

藤井7冠、強すぎてタイトル戦局数は減少

限られたタイトル戦

将棋タイトルは全部で8つ。

竜王戦、名人戦、王将戦、王位戦は2日制対局で4局先勝制(最大7局)。

棋聖戦、王座戦、棋王戦、叡王戦は1日制対局で3局先勝制(最大5局)。

(うち藤井さんが7冠を堅持、残る王座獲得に向けたタイトル戦が始まった所)

それぞれのタイトル戦は、対戦者が決まると最終戦までの日程と対局場が公開されます。

しかし必要な勝ち星を挙げてしまえば即終了となるので、全局が行われる訳ではありません。

藤井聡太、強すぎで対局数減

ここのところ藤井7冠が絡むタイトル戦は早い決着が多く、対局数は減少傾向。

なにしろこれまで出場し決着した17のタイトル戦は全て奪取・防衛という圧倒的強さ。

内5つはストレート勝ち(無敗決着)で、最終局までもつれたのは2021年の叡王戦のみ。

その結果、8冠合計で最大年間48対局あるところ、2022年の実績はわずかに28局。

つまり20局については、準備はしていたものの対局が消えたということです。

トップ棋士を相手にしても8割超と圧倒的な勝率を誇る藤井7冠とすれば当然の帰結か?

しかし藤井さんが強すぎて、藤井将棋を見る回数が減ってしまうのはちょっぴり残念な限り。
(でもファンとしては勝って欲しい、悩ましいところ)

対局消滅を覚悟しても呼びたい将棋タイトル戦

対局が実際にあるか否か、確約の無い中で対局場を決めるのは難しいことだと思います。

選定する側も大変でしょうし、受ける方にもリスクと負担はある。

しかしそれでも会場となるのは限られた名門・老舗のみの名誉なこと。

そこで将棋界と繋がりや縁があり、長い信頼関係を結んでいる所が将棋タイトル戦の会場提供者となっている訳です。

例えば最終局に近いほど、これまで何度もタイトル戦を受け入れてきたホテル・旅館の名前が良くでてきます。

(山梨県甲府市の常磐ホテル、山形県天童市の天童ホテル、など)

最終局などはかなりの確率で対局が実現しませんが、長年の豊富な経験から直前の開催・中止の決定にも柔軟な対応が出来るのでしょう。

また予定されていた対局が流れた場合には、翌年以降の対局では前半日程(必ず実施される)に組み入れられるなど、対局場選定で考慮されることもある様です。
(持ちつ持たれつですね)

将棋界のタイトル戦対局場は、こうして工夫をしながら選定されている訳です。

「王位戦」牧之原市-伊藤園―藤井聡太王位のお茶つながり

「伊藤園お~いお茶杯第64期王位戦」第6局は牧之原市の「平田寺」で9月5~6日の2日間にわたり予定されていました。

「平田寺」では1年前に第63期王位戦第5局が開かれ、4勝1敗で3連覇を達成した場所です。
(昨年私も大盤解説会に応募しましたが落選しました)

藤井聡太王位と佐々木大地七段の「牧之原決戦」盛り上げ 王位戦第6局ポスターお披露目:中日新聞しずおかWeb (chunichi.co.jp)

牧之原市と伊藤園の関係

王位戦が牧之原市で開催される様になったのは、牧之原市と王位戦スポンサーの伊藤園との深い関わりがあります。

牧之原市は有名なお茶どころ。

農林水産省によると、大井川右岸の牧之原台地に広がる牧之原大茶園は、面積5,300haに及び、全国の茶園面積の約12%を占める日本一の茶産地

その牧之原市に伊藤園は相良工場と中央研究所を構えています。

先月末には牧之原市と伊藤園が「お茶を活用した地方創生に関する協定」を締結、両者の関係はますます深まっている様子。

そんな関係もあって牧之原市で昨年から王位戦が開催される様になりました。

藤井7冠の『初手お茶』

そして藤井7冠と言えば有名な『初手お茶』。

対局の際に必ず、最初の一手(初手)を指す前におもむろにお茶を一服飲んで呼吸を整えるルーティーン。

藤井7冠が駒を動かす初手はほぼ飛車先の歩突きですが、『初手お茶』の確率は100%。

若いのに落ち着いてお茶を飲む藤井さんの姿に影響されて、随分年齢がいっている私もお茶を飲む機会が増えました。

牧之原市-伊藤園―藤井聡太王位は、うまい具合にお茶で繋がっているということですね。

藤井聡太7冠、幻の王位戦対局日に代替イベント

「伊藤園お~いお茶杯第64期王位戦」は藤井王位が第5局で挑戦者の佐々木大地七段を下して4勝1敗と防衛。

結果として以降の対局は消滅、牧之原市で予定されていた第6局もなくなりました。

しかし今回は代わりに、対局予定日の6日に同地で藤井王位が参加してのイベントやトークショーが行われることに。

市の担当者曰く、第5局が決着した後の8月末に主催者側から市にトークショーの提案があったそう。

王位戦と伊藤園のPR、将棋の普及の意味合いかと思われますが、いずれにしろファンにとって有難い代替イベントが開催されることになった訳です。

第6局は第5局から日を置かない日程で、他の棋士のスケジュール組み含め諸々の手配が完了していたことも背景にあったかのも知れませんね。

過去にも、直近に迫った対局が消滅して代わりに代替イベントを開いた例はいくつか見られますが、これらも同様の事情かもしれません。

藤井聡太7冠、市役所と小学校訪問

今回、藤井聡太7冠は牧之原市役所と小学校の訪問、トークショー参加というスケジュールで地元と交流をしました。

牧之原市役所では職員の出迎えを受けた後に、杉本市長と会談。

市長は市が作った地元ゆかりの田沼意次が将棋を指す漫画を贈呈。

(*田沼意次:相良藩<現牧之原市>藩主を務め、後に江戸幕府老中。将棋好きとして有名)

一方の藤井王位からは「雲外蒼天」(“どんな試練も努力して乗り越えれば、その先に青空が広がっている”という意味)と揮毫(きごう)した色紙を贈呈。

市長に色紙を贈呈 (牧之原市HP)

その後、市内の萩間小学校を訪問し、3~6年生100人余を前に子供たちの質問に答えます。

さらに将棋クラブの4~6年生10人と王、金、歩のみの駒落ちで指導対局(たった3枚!ほとんど駒がない?)

対局後はひとりひとりに短いアドバイスを送っています。

藤井王位に勝った児童は2人だそうですが、将来の棋士が生まれるきっかけになれば良いですね。

藤井聡太七冠牧之原市でトークショーに出演

その後「牧之原市相良総合センターい~ら」に移動し「ようこそ牧之原市へ 藤井王位トークショー」に出席。

会場には300人の将棋ファンが集結(全国各地からも多くがいらした様)。

会場の入り口には第6局対局のおやつ候補だった5店舗のスイーツ(公募から選抜された商品)も販売され人気を博していました。

将棋談義に花が咲く

トークショーでは森内俊之九段、佐藤紳哉七段、村田智穂女流二段も一緒になって、藤井聡太7冠の人柄が垣間見えるやりとりを展開。

王位戦の振り返り、勝負メシやスイーツの話題…。

「自分を駒に例えると」の質問には「桂」。

「うまく使えば強い駒ですけど、すぐ取られそうで。できれば取られないでいてほしいです。友だちになりたいです」とのこと。

藤井7冠の「桂」使いの妙は有名(将棋解説者の受け売りですが…)で、なるほど納得の答えでした。

トークショーの様子 牧之原市HP https://www.city.makinohara.shizuoka.jp/soshiki/33/51051.html

藤井7冠の普段の姿が垣間見える

藤井7冠はリラックス方法として「睡眠」を挙げ、

「12時までに寝るようにしている」
「1日7~8時間寝るが、二度寝して、10時間ぐらいになることもある」
「二度寝はしないで、8時間くらいでとどめたいと思う」

と、会場を沸かせます。

大谷翔平選手同様に、天才は良く寝るということですね。

また抹茶と小豆が好きなこと、
普段からお茶や甘い物でリフレッシュすること、
「子どもの頃はチョコとグミが好きで、食べだすと止まらないで両親に止められた」

と言う微笑ましいエピソードも披露。

天才が垣間見せる”普通のこと””普段の姿”に、将棋ファンも大いに楽しんだ様子でした。

イベント最後のプレゼント抽選会では、市長に贈呈したのと同じ「雲外蒼天」の色紙を埼玉からのファンが獲得されてイベントはお開きとなりました。

まとめ

藤井7冠の活躍で飛躍的に増えた将棋ファンと益々注目される将棋タイトル戦。

藤井さんの“強すぎ問題”から早目に決着の棋戦も多く、牧之原市で予定されていた王位戦の対局も幻と消えました。

しかし代わりに藤井さんが参加してのイベントが開催、多くの将棋ファンが詰めかけて藤井さんの人柄に触れる機会を楽しまれました。

こうした地道な活動も将棋人気の隆盛に繋がっているのでしょうね。

静岡県内での藤井7冠のタイトル戦成績は現在7戦7勝。

相性のいい場所でファンと親交を深め、史上初の8冠完全制覇に向けて頑張ってもらいたいと思います!

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