サッカーファン必見『ボクらの強化部』はチームの裏側を描く異色スポーツ漫画!ジュビロの秘密も暴くか?

静岡エンターテイメント

こんにちは、カービーです。

サッカーJ2リーグで今季補強禁止により厳しい戦いが予想されたジュビロ磐田が、現在J1昇格圏と大健闘。

選手の頑張りもありますが、サポーターも含めた周囲の応援が力になっているのではないでしょうか?

そのジュビロを少々変わった形で応援(?)しているのが、漫画アクション連載中の『ボクらの強化部』。

磐田出身で生粋のジュビロファン、“ちゃんやつ”さんがジュビロを取材し、

架空のプロチームを舞台に、一部リーグ昇格を目指すチームの裏側にいる強化部を描く異色のサッカー漫画。

ジュビロファンのみならずサッカーファン必見、『ボクらの強化部』についてご紹介します!

“ちゃんやつ”さんQolyインタビュー記事 ☞ https://qoly.jp/2023/08/06/d32fiche-gib-1

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『ボクらの強化部』はプロサッカー強化部の物語

漫画アクションに連載中

“ちゃんやつ”さんの描く『ボクらの強化部』は、双葉社の『漫画アクション』(月2回発行)に2022年5月より連載中。

*漫画アクション:『ルパン三世』『博多っ子純情』『じゃりン子チエ』『クレヨンしんちゃん』などの名作を世に出してきた名門誌

通常のスポーツ漫画にある選手やチームの活躍物語ではなく、チーム強化を担う裏方にスポットが当てられた異色の作品。

サッカー2部リーグで低迷する名門クラブが、チーム再建のために熱狂的なサポーターである主人公の中馬学を強化部に採用するところから物語はスタート。

選手の移籍や監督の招聘、戦力外通告など、リアリティー溢れるチーム強化の裏側が描かれていて、サッカーファンのみならず広い読者層から好評を博しています。

作者は磐田市出身の“ちゃんやつ”

作者の“ちゃんやつ”さんはジュビロの地元磐田市出身、1992年生まれの31歳。

ペンネームの“ちゃんやつ”は、自分の愛称“やっちゃん”を逆さにしたもの。

高校卒業後に漫画家を目指して大阪芸術大学に進学し、現在は大阪府在住。

連載が始まる前はアルバイトを掛け持ちしながら、睡眠時間を削って漫画を描く生活。

しかし『ボクらの強化部』連載開始により目出度くアルバイトを卒業、

“ちゃんやつ”さんは漫画界の表舞台に立つことになりました。

ちゃんやつさん チーム強化の裏側を描く!新型サッカー漫画『ボクらの強化部』著者が語る、ジュビロ磐田とJリーグ (qoly.jp)

『ボクらの強化部』“ちゃんやつ”さんのサッカーとの出会い

ジュビロ磐田一斉観戦日

“ちゃんやつ”さんにサッカー経験はなく、中・高ではバスケット部所属。

当初、サッカーに対しては「チャラい!」と否定的。

Jリーグが始まった当初、選手は今以上にちやほやされ、少々浮かれていたイメージがあったのかも知れません。

そんな“ちゃんやつ”さんがサッカーの魅力に引き込まれたきっかけは、中学校時代に遠足感覚で出掛けたジュビロ磐田の一斉観戦日。

初めてスタジアムの階段を上り、ピッチ全体に拡がる緑の芝を見た時の感動は今も忘れられないとのこと。

ジュビロのヤマハスタジアムは2種類の芝を季節ごとに入れ替え一年中緑鮮やか、
最高のコンディションのサッカー専用スタジアムは“ちゃんやつ”少年を魅了しました。

ジュビロ ヤマハスタジアムの芝はJリーグでもトップクラス

ゴン中山のプレイに感動

一斉観戦日の試合では、ゴンちゃんこと中山雅史選手(現アスルクラロ沼津監督)が途中出場。

選手交代とともにスタジアム全体が盛り上がって揺れる感触と熱気、

ン中山選手が最後まで一生懸命にボールを追いかける姿にも感動。

「自分の街にこんなにも凄い場所があるんだ」

「サッカー全然チャラくないよ、カッコイイぞ!」

と鮮烈な印象を受け、サッカーにはまっていったそう。

今もジュビロは年に一度、地元磐田の小学校22校の5,6年生を招いて一斉観戦を実施。

“ちゃんやつ”さんの様なジュビロファンを生み出す、子供たちの一斉観戦日の効果は大きかった訳ですね!

『ボクらの強化部』“ちゃんやつ”さんの漫画家への道のり

漫画家志望のきっかけは不登校

“ちゃんやつ”さんが漫画家になるキッカケは小学5年生の時、1年間の不登校を経験した経験から。

病気とかではなかったものの、何となく学校に行く意欲が湧かない。

一方で漫画を読んでいる時は元気で意欲も湧いて来る。

その時に自分も他人に元気を与えられるような漫画を描きたいと思い、漫画家を目指すことに。

お蔵入り作品が一発逆転で雑誌連載決定

漫画家志望だった“ちゃんやつ”さんですが、長らく芽が出ませんでした。

しかし小学館の漫画誌ゲッサン2019年8月号掲載の単発作品『もやもや』により『第84回小学館新人コミック大賞』に入選。

そこから漫画家としての展望が開けていきます。

その後双葉社から、“他社に応募して不採用となったお蔵入り作品を掘り起こす”、という面白い企画の提案があり、そこで採用されたのが『ボクらの強化部』。

他社で掲載してもらうために描いた作品(しかもお蔵入り)での起死回生の一発。

運も味方して、“ちゃんやつ”さんはメジャーデビューすることになりました。

ジュビロ低迷が『ボクらの強化部』のモチーフに

“ちゃんやつ”さんがスタジアム観戦し始めた頃のジュビロは既に低迷期。

ゴンちゃん、名波浩選手など、ジュビロの黄金時代を築いた多くの日本代表選手が引退し、

J2との入替戦にまわるなどし始めた頃がジュビロサポーターとしての原点。

しかし図らずもこのジュビロの低迷が『ボクらの強化部』のモチーフになった訳です。

“ちゃんやつ”さん曰く;

「2部リーグを舞台にしたのは、物語のスタートとしてクラブが低迷していることが明確で、1部への昇格という分かりやすいゴールがあること」

「昇格しても1部での戦いという先のステージでの挑戦があるという部分をポジティヴに描きたかった」

とのことで、『ボクらの強化部』の物語の構図が出来上がっていきました。

ジュビロへの取材を通して『ボクらの強化部』ストーリーを構築

ジュビロが取材を快諾

従来のサッカー漫画とは違った強化部/フロントを舞台にしたものの、その仕事の実態は外から見ているだけでは分からない。

そこで強化部の実際の仕事ぶりを取材しようと動きます。

しかし最初に打診したクラブには断られる。
(“ちゃんやつ”さんは大阪在住なので関西のチームに接触したのでは?)

そこでジュビロに取材の話を持って行ったところ、今度は思いがけず快諾され

もし最初に声をかけたクラブの取材が実現していたら、チーム名やユニフォームのデザインなど、チームの設定は全く違ったものになっていたのかも知れませんね。

『ボクらの強化部』はジュビロそのもの?

舞台はN2リーグ(もちろんJ2のこと)のプロチーム『グランブル静岡』。

サックスブルーのユニフォームはまさにジュビロそのものです。

実はチーム名は連載開始前の予告では『グランブル磐田』でした。

ところが連載が始まった時にはチーム名は『グランブル静岡』という名前に変更。

詳しい事情は分かりませんが、設定が余りにもジュビロ磐田に寄り過ぎて、編集者から修正依頼でも入ったのかも知れません。
(ジュビロファン以外にも読んでもらわないといけないし?)

連載開始前の予告 チーム名は当初「グランブル磐田」!首のタオルにもIWATAの文字

ジュビロからの豊富なインプット?

ジュビロ磐田への取材では、具体的な選手のエピソードは明かされなかったそう。
(デリケートな部分があるので当然ですね)

しかし移籍成立の流れ、移籍金の設定などの専門的なことから、選手とのコミュニケーションの取り方、一日のスケジュールなどはきっちりと取材ができました。

因みに、昨年のジュビロはチーム成績低迷により最終的にJ2降格。

シーズン途中にはファビアン・ゴンザレス選手の移籍トラブルという大事件も発生(結果としてジュビロは2023年の補強禁止措置を受ける)。

大変な時期に強化部の仕事を取材できた訳で、中身の濃いインプットをもらったのではないでしょうか?

『ボクらの強化部』単行本3巻までのあらすじ

<単行本紹介文>
【第1巻】
N2リーグ所属のプロサッカークラブ「グランブル静岡」は崩壊の危機にあった。
得点力不足、主力選手の怪我、監督交代などなど問題が山積み。
そんな中、強化部長の大神がグランブル静岡の熱烈なサポーター・中馬学を突然「強化部」に採用して…。
プロサッカークラブの未来を担う仕事「強化部」を描く、クラブ立て直しコミック始動!

【第2巻】
中馬学は、N2リーグ所属のプロサッカークラブ「グランブル静岡」強化部の新入り。
強化部の先輩・松田と共に低迷中のチームを再建すべく日々奮闘中。
シーズンオフのある日、絶対的エース・大杉にN1の強豪・マルコス大阪から移籍のオファーが…。
大黒柱流出の危機を回避するため、中馬が提案する秘策とは……!?

【第3巻】
選手たちが抱えていた不信感も拭え、ジウソン新監督の元で一致団結した新生「グランブル静岡」。
紆余曲折あったキャンプも終盤を迎える中、遂に新シーズン開幕戦のカードが決定する。
相手は同じ静岡県がホームの「キング静岡」。
1部リーグから落ちてきたばかり、かつ今オフに2部リーグとは思えない大型補強をした強豪と、いきなりの“静岡ダービー”だ!!

まとめ

漫画アクション連載中の『ボクらの強化部』は、普段舞台裏で見えないプロサッカーチームのフロント・強化部に焦点を当てた異色のスポーツ漫画。

ジュビロファンの“ちゃんやつ”さんがジュビロ取材を通して作り上げたストーリー展開には、引き抜きや補強競争など、生々しくも活き活きとしたエピソードがたっぷり。

一方で作品の根底に流れるのは、自身の不登校経験から自覚した漫画愛と、ジュビロの一斉観戦日をきっかけに培われていったサッカー愛。

サッカーの様々な要素の詰まった、サッカーファンならずとも楽しめる異色のスポーツ漫画『ボクらの強化部』!

ご一読されたらいかがでしょうか?

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