「ざわつく金曜日」で再び、”行列ができる幻のとうもろこし” 甘々娘が紹介されました。
今年も5月27日より販売開始、約一か月のシーズン開幕。
甘々娘の産地、遠州森町では各農家が一斉に収穫、即直売となり森町が最も活気を見せる時期です。
とうもろこし 甘々娘の産地 遠州森町
静岡県西部の遠州に位置する、周智郡森町。
浜松からは車で40-50分ほどの、人口1万8千人の静かな町です。
秋葉山本宮秋葉神社へ通ずる秋葉街道の宿場町として賑わい、1923年(大正12年)には地理学者の志賀重昂が森町を「小京都」と呼び、以後「遠州の小京都」と呼ばれるように。
森町出身でいちばん有名なのは、たぶん清水次郎長の子分「森の石松」?
墓が町内の大洞院にあって、墓を削り取って持っていると賭け事に勝てると話題になり、墓がどんどん削られることになり、いまではしっかり金網で保護されています。
衝撃的な甘々娘の甘み
初めて甘々娘のことを知ったのは10年近く前。
森町にあるゴルフ場に行く途中、6月になるといつも道端に行列が出来ている。
「何だろう?」と気になっていました。
ある時車を停め、聞いてみるとそれが『甘々娘』の販売所。
「いまからゴルフに行くのに、長時間行列に並ぶわけにもいかない」と、日を改めて早朝に森町に買いに出かけることに。
最初に『甘々娘』を買えたのは道端の小さな掘立て小屋のような直売所。
行列に並んでいると、その農家の小さな身体の野良着姿のおばあさんが、並んでいる私にひょいと「これでも食べて待ってて」と小ぶりのとうもろこしを手渡してくれる。
最初は頭が少し混乱。
“えっ?今、何か聞き間違えたかなぁ。生のとうもろこしを食べててってどういう意味?”
とうもろこしは、ゆでるか焼くかしないと思っていた私は、少々戸惑いながら周りを見渡すと、並びながら生のとうもろこしを食べている人がいる。
「食べれるんだ~」と少し警戒を解き、ちょっとかじってみる。
爽やかな甘味、昔サトウキビを齧った時に近い爽やかさ。
甘みはもっと強く、じゅわっとジュシーさが口の中に拡がる。
実も硬くないし、生で食べるのにちょうどいい。
「うまいっ!」と、初めて食べる生の『甘々娘』に大げさでなく衝撃を受ける。
この時以来、私は甘々娘の大ファンに。
『甘々娘』とは?
名前のとおり段違いの「甘さ」が特徴のとうもろこし。
鮮やかな黄色に乳白色の粒が混ざる「バイカラーコーン」と言われる品種で、冷やしても温めても甘さを感じる。
スイーツコーン、フルーツコーンと呼ばれるほど甘味が強く、平均糖度が19度~20度もある極上の甘さを誇るとうもろこし。
粒皮が薄く、それで生でも食べられる。
時間がたっても糖度が下がりにくいという優れた特質も持ち合わせている。
ただ『甘々娘』は発芽率が悪く、栽培も難しいと言われ栽培する生産者が少なく、収穫時期も6月下旬までとなっていて希少価値が高く、市場に出回りにくいので、「幻のとうもろこし」とも言われている。
『甘々娘』の季節に盛り上がる遠州森町、鈴木農園が最大手
この季節になると、森町のいたるところに甘々娘の“のぼり”が立ち並ぶ。
道路脇や農家の農場が直売所に生まれ変わり、早朝から当日の朝採りの新鮮な『甘々娘』を求めて行列が出来る。
どこも袋売りがメイン(大きさに応じて5~7本入って1200円~1400円くらい)。
買えるのも一人3袋までと制限があることが多い。
最大手は「ざわつく金曜日」でも紹介されていた、和牛『静岡そだち』を育てる畜産農家、竹友紗千子さんのご主人、鈴木弥さんの経営する鈴木農園、朝6時からの販売に毎日行列ができる。
関東、関西の県外ナンバーなど、地元勢以外の車も多く目立つ人気ぶりで、一昨年は週末に行ってしまったので朝6時前から並んで約2時間半待ちと大変な目に。
その後は平日に、鈴木農園にこだわらずに買えるところで買うことに(色々試したけれど、味はどこも同じ様に甘くおいしい)。
『甘々娘』の季節はわずか一か月ほど。
森町の『甘々娘』は知名度が上がり過ぎてなかなか入手困難になってしまったけれど、あの甘味を経験してしまうと、やはり毎シーズン、なんどか齧じらずにはいられない。
未体験の方はぜひお試しを!!
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