こんにちは、カービーです。
将棋ファンならずとも注目の世紀の一戦、将棋界最高のレジェンド羽生善治九段が、若き天才藤井聡太王将(5冠)に挑戦する王将戦が、1月8日・9日の二日間に渡って地元静岡県掛川市の掛川城二の丸茶室で開催。
子どもの頃から素人将棋に親しむ私はこの二人の天才の大ファン。
正直どちらにも勝って欲しい、そんな夢の対決実現にワクワク感が止まりません。
掛川での王将戦開幕は12年連続となりますが、なぜこんな将棋と縁もゆかりも無い地方の小都市で続いているのか?
会場や勝負メシ、おやつはどうか?
掛川での王将戦第一戦のお役立ち情報をお伝えします。
王将戦開幕戦は12年連続掛川市の二の丸茶室で
年初めの将棋タイトル戦は例年王将戦でスタート。
その王将戦第一戦の開催場所に2012年から定着しているのが、静岡県掛川市の掛川城公園内にある二の丸茶室です。
昨年の王将戦は、藤井聡太4冠(当時)が魔王の異名を持つ渡辺明王将に挑戦、見事な4連勝で王将位を奪取し史上最年少の5冠に輝きました。
藤井聡太棋士の初めての掛川登場で大いに盛り上がりましたが、今回はレジェンド羽生永世7冠(次のタイトルで前人未踏の100冠!!)との対局とあって、これまで以上に盛り上がり必至の状況です。
なぜ毎年掛川市なのか?
掛川市は人口11万人の小さな地方都市。
天童市の様に将棋と縁の深い場所ならいざ知らず、なぜこんなところで毎年正月の王将戦(歴史と権威あるタイトル)の開幕戦が開かれるのでしょうか?
近くに住む私でも不思議でしたが、きっかけは人の繋がりでした。
1988年の新幹線掛川駅開業を機に街の発展につなげていこうと設立された異業種交流会「ゼロの会」メンバーの大井富行さんが、掛川西高等学校(この地域有数の進学校、甲子園にも何度か出場)の同級生だった毎日新聞社の朝比奈豊社長と色々なやり取りをされたそう。
そんな中で朝比奈社長が「掛川城で王将戦をしようじゃないか!」と言ったのが始まりだそう。
そう、王将戦主催は毎日新聞社!
朝比奈社長の中で「掛川市の盛り上げ運動」「掛川城周辺の城下町らしい雰囲気」「自ら主催する王将戦」がポンと結び付いたのでしょう。
そこから地元や市、地元企業の協力により、掛川市での開催が始まりました。
二の丸茶室はこぢんまりとした数寄屋造り
王将戦の対局場所は掛川駅にほど近い掛川城公園の中にある二の丸茶室。
周辺には掛川城、重要文化財の二の丸御殿、美術館があり、周辺のお店も白壁の蔵造り風にするなど、景観も統制されています。
掛川城周辺の街並みは、静岡県西部で最も城下町らしい雰囲気を持つエリアではないでしょうか?
二の丸茶室は木造平屋建、一文字葺の伝統的な数寄屋造りのこぢんまりとした、しかし雰囲気のある落ち着いた建物。
昨年春にこの対局室でお茶をいただきましたが、12年の歴史を重ねて今や堂々とした風情を醸し出す常連の開幕戦会場となりました。
王将戦掛川対局の勝負メシとおやつは?
4カ月かけて練られた勝負メシとおやつ
二の丸茶室では普段からお茶とお菓子の提供のみ(茶室だから当然ですが)。
このため対局者の宿泊場所となる掛川駅前の掛川グランドホテル(最上階のスイートルームに対局者が宿泊)がメニューの考案と調理を担当しています。
4カ月間の試作を経て12月20日には市長など関係者を招いての勝負メシ・おやつの試食会が開催されました。
披露された勝負メシは、掛川牛シチューのソースをかけたオムライスや、地元産の豆腐やネギを使った麻婆豆腐など7種類。
おやつには、市内の牧場で生産されたジャージー牛乳を使ったプリンや、紅ほっぺのショートケーキなど6種類。
対局者が長考に沈むだろう魅力的なラインナップが並びます。
いまや皆の関心の的
最近は将棋の勝負メシ・おやつがTVで速報され新聞にも紹介されるなど、皆の絶大なる関心の的。
(TVでは勝負メシ予想などもやってますね)
その為に各地元でも美味しいものを作ろうと自然と力が籠ります。
結果として対局者は美味しいものを味わえる(厳しい対局中にどこまで楽しめるかは別として)、ファンも楽しめて自分で食べることも出来る、提供する側にも地域起こし的な経済効果がある、まさに「三方良し」。
他の競技(スポーツ含め)でここまで食事の話題が膨らむことはありませんし(カーリング女子のもぐもぐタイムくらい?)、これは見事な好循環と言うしかありません。
今回の勝負メシとおやつは、1月10日~13日の4日間限定で掛川グランドホテルのレストランでも味わうことができるとのことで、是非賞味してみたいものです。
(一昨年の豊橋の棋聖戦の勝負メシは予約一杯で断念、今回はどうか?)
勝負メシ、おやつ情報 ☟
朗報、王将戦開幕戦は無料視聴可能!
ほとんどの将棋のタイトル戦はABEMA(サッカーW杯でも重宝しました)で無料視聴することが出来ますが王将戦は例外。
昨年の王将戦も「囲碁将棋チャンネル」(月額990円)などで有料視聴のみでした。
それが今回は何と、囲碁将棋チャンネルが新たに提供するYoutubeサービスの「囲碁将棋プラス」(通常月額390円)で、開幕戦(掛川対局)のみ無料視聴可能です!
囲碁将棋プラス情報 ⇒ https://www.youtube.com/@igoshogiplus
新サービス認知の為のプロモーションでしょうが、将棋ファンにとっては有難い限り。
前夜祭も大盤解説会(定員130人に1775件の申し込み)にも抽選に漏れてしまった私にも大きな朗報!
Youtubeで対局を見守りながら、掛川城周辺をうろうろして王将戦を満喫する予定です。
まとめ
藤井5冠、羽生永世7冠の二人の異次元の天才が対決する王将戦がいよいよ掛川城二の丸茶室で開幕します。
地元出身者の人の繋がりで始まった王将戦掛川対局。
その雰囲気を盛り上げる掛川城を中心とした城下町の風情と、戦いを傍でサポートする地元食材を使った勝負メシやおやつの数々。
そして勿論、何よりの見ものは今の将棋人気隆盛を創った二人の激突。
今回の王将戦は絶対見逃せない世紀の戦いです。
将棋ファンも俄かファンも、好勝負を期待しつつ勝負以外の全てのエキスも漏らさず、存分に王将戦を楽しみましょう!
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