【2023年5月更新】きむらやさんは終業しました。
お店の張り紙によると、人手不足で営業が続けられないということ。
良いお店だっただけに大変残念です。
本場高松の名店につながる手打ち讃岐うどんが浜松にあることをご存知でしょうか?
それが浜松駅から徒歩約10分、菅原町にある純手打ち讃岐うどん「きむらや」。
讃岐うどんを色々な食べ方で楽しめる、お手頃な価格でうどん好きにはたまらないお店。
浜松のうどん屋さんで私の一押しの一つ、純手打ち讃岐うどん「きむらや」を紹介します。
浜松市菅原町「きむらや」で本場讃岐うどんを楽しむ
本場讃岐の名店の系譜を受け継ぐお店!
香川の讃岐うどん界で、西の横綱と呼ばれながら2009年に閉店した伝説のお店、香川県高松市にあった「宮武うどん」。
この「宮武うどん」の系譜を継いでいたのが同じく高松市にあった名店「あたりや」。
浜松市中区菅原町にある「純手打ち讃岐うどん きむらや」のご主人はこの「あたりや」で4年間修行を積まれました。
※「あたりや」も2013年11月に惜しまれつつ閉店(店主が交通事故に遭い体調不良により)。
「宮武うどん」⇒「あたりや」⇒「きむらや」と、名店のDNAが受け継がれてきたお店が浜松にあるということ。
本場讃岐うどんの真髄を浜松で味わえるのはありがたい限りです。
こんなお店
ご主人と女性店員3名ほどで切り盛りする、カウンターのみの13席のお店。
厨房が広く全て見通せる様になっていて、狭いお店という印象はありません。
まずはメニューが並ぶ販売機で切符を購入し、自分で井戸水をサーバーからコップに汲んできて準備完了。
厨房の中ではご主人がひたすら、うどんをこね、切り、ゆで、と大忙し。
女性陣が天ぷらを揚げ、盛り付けをし、カウンターにうどんを給仕してくれます。
お店はいつも繫盛していますが、これまで並ぶほどの経験はありません。
行くときには営業時間をチェック!
一方で注意が必要なのはとにかく営業時間が短いこと。
昼のみ2時間少々の営業、週に3日も休みなので、お店のオープン時間はチェックが必要です(私もうっかり店が閉まっている時に行ったことあり)。
駐車場は店の前に4台分、店の裏にもう少し広い駐車場があり、前側は通りが激しいので裏をオススメします。
純手打ち讃岐うどん「きむらや」の水へのこだわり
「きむらや」ではおいしい井戸水を、うどんにも飲用にも使っています。
この水へのこだわりも「あたりや」の伝統を受け継ぐスタイルと言えるかも知れません。
(「あたりや」では「こだわりの仲南のおいしい山の水」というものを使っていたそうです)
お店の前には蓋のしてある井戸がありますが、うどん作りにふんだんに井戸水が使われています。
シンプルな食べ物だけに、水の良さはうどん作りに重要なんでしょうね。
この井戸水を汲んだお冷やもセルフサービスでいただけます。
井戸水の美味しさは格別なものがあります。
純手打ち讃岐うどん「きむらや」のメニューは少し理解が必要
「きむらや」のうどんは「あつあつ」「ひやあつ」「ひやひや」「しょうゆ」「ぶっかけ」「湯だめ」「じょうれん」から選べます。
このスタイルも「宮武うどん」「あたりや」から受け継がれてきたもの。
私は最初に「あつあつ」「ひやあつ」「ひやひや」などを見て、何のことやらさっぱり分からず戸惑った覚えがあります。
この意味は「きむらや」のお品書き説明に、わかりやすく説明がされています(下段)。
またサイズ(量)はそれぞれに大・中・小とあり、お腹の空き具合で調整可能。
「普通のうどん屋さんでは量が多すぎる」という小食の方には「小」であれば食べやすい。
逆に「大」でも足りない場合にはお得な「追加のおかわり」メニューも設定されていて、使い勝手の良いやり方だと思います。
このうどんを選んだ後に、トッピングとなる天ぷら類のチケットを買う形になります。
お品書き説明(うどんの種類の説明)
【あつあつ】(温かいうどん)
あついうどんにあついダシ汁をかけたうどん(かけうどん)
【ひやあつ】(温かいうどん)
井戸水でひやしたうどんにあついダシ汁をかけたうどん。
麺を温めていないため、あつあつよりも麺のコシを楽しめます。
【ひやひや】(冷たいうどん)
井戸水でひやしたうどんにひやしたダシ汁をかけたうどん。
井戸水でしめ、そして冷たいダシ汁がかかる事により、さらに麺がしまりピシッとした強いコシを楽しめます。
【しょうゆ】(冷たいうどん)
井戸水でしめたうどんに卓上のダシ入り醤油をかけるうどん。
一番、うどん(麺)本来の味がわかるメニューです。
ダシ入り醤油は、味が濃いので少しずつうどんにかけて調節してください。先ずは、醤油だけで召し上がって頂き、お好みでゆずもしくは生姜をいれてお召し上がりください。
【ぶっかけ】(冷たいうどん)
ざるうどんをざるに盛らずにどんぶりに入れ、その上からダシ汁をぶっかけたうどん。
うどんにダシ汁が絡むように、よくかき混ぜてから召し上がってください。お好みで、ゴマをすりワサビもしくは生姜を入れて、お召し上がりください。ワサビがおすすめです。
【湯だめ】(温かいうどん)
お湯の中に入ったうどんを、つけダシで食べるうどん。
釜揚げに似ていますが、違いは釜揚げは釜から直接どんぶりへ、湯だめは一度麺のぬめりを鳥コシを出してから再度温めてどんぶりへ入れています。お好みで、ゴマをすり生姜を入れて、召し上がりください。
【じょうれん】(冷たいうどん)
ざるうどん。
じょうれんとは、鋤簾(じょれん:長い柄の先に鉄板をつけた土砂などをかき寄せる用具)を香川県の方言で「じょうれん」という事からつけた名。
お好みでゴマをすりワサビもしくは生姜を入れて、召し上がりください。
「追加のおかわり」はお得にできる
まだちょっと足りない時に「追加のおかわり」ができるのがこの店の特徴。(券売機でチケット購入)
ラーメン屋などにある「替え玉」とは違って、通常オーダー品と同じ体裁で出てきます。
お値段は通常で頼むよりも少し安め(大中小それぞれ、おかわりの方が安い)でお得。
ただしおかわりは必ず、最初に頼んだものと同じ種類のものになります。
トッピングの種類は多くはないがアツアツが食べられる
トッピングはえび天、にんじん玉ねぎ天、なす天、かぼちゃ天、ちくわ天、油あげ。
天ぷらは注文してから揚げるので、アツアツ・サクサクを食べることが出来ます。
私はちくわ天を必ず注文、更にもう一品というのが大体のパターンです。
色々食べてみたい!「きむらや」の讃岐うどん
「きむらや」の讃岐うどんは、それほど太い麵ではないのにしっかりとした弾力とコシがあって食べ応えがあります。
熱いもの、冷たいもの、色々な食べ方ができ、同じ麺を使いながらも温度によって異なるコシや食感が楽しめます。
お店の方にオススメを聞くと「全部」だそう。
どれもおいしく、色々食べてみてそれぞれの好みを決めるのが良い、ということ。
私の好みは「ひやあつ」(いりこ出汁?の薄味スープと丁度良い食感でつるつると食が進んでしまう)。
しかし気候などに応じてその時々で冷たいものを食べたくなったり、もっと熱いものを食べたくなったり。
とにかく讃岐うどんの、色々な味を楽しめるのが「きむらや」。
讃岐うどんを色々な食べ方で堪能し、味や食感の違いを楽しんでみてください。
純手打ち讃岐うどん きむらや基本情報
所在地: 〒432-8041 静岡県浜松市中区菅原町9−28
営業時間: 11時30分~13時50分
定休日:月曜日~水曜日
電話: 053-453-9548
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